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過去の栄光にとらわれず、2023年に集中しているとペイトリオッツHCベリチック

2023年03月30日(木) 16:31


ニューイングランド・ペイトリオッツのヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチック【AP Photo/Kirk Irwin】

現地27日(月)にニューイングランド・ペイトリオッツのビル・ベリチックヘッドコーチ(HC)が発したコメントが柔軟性のあるもの、というより、今後チームを待ち受けているものについて楽観視に欠けるものだったとしたら、ベリチックHC本人がそれについて説明を加えている。

ペイトリオッツファンが2023年に向けて希望を抱くべき理由として“過去25年”を挙げていた6度のスーパーボウル王者であるベリチックHCは、自分が過去の栄光に満足しているというわけではなく、未来のことに集中しているのだと話した。

『Boston Globe(ボストン・グローブ)』のジム・ブライドによれば、ベリチックHCは「過去の栄誉にあぐらをかいているわけではない。それはチームやファンに向けたメッセージではない。われわれはそういうふうに動かしたことはないし、今もそんなことをしていない」と語ったという。

ベリチックHCのコメントにあった過去25年といえば、ペイトリオッツがこれまでのどのNFLチームよりも実りある時を送った期間だ。

べリチックHCは2000年に現在の役職に就いて以来、チームを6度のスーパーボウルタイトルに導き、スーパーボウル出場は9回、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)東地区優勝は17回を数える。しかしながら、前例のない成功はクオーターバック(QB)トム・ブレイディの離脱と共に終了したように見え、昨年は8勝9敗に終わった。AT(アフター・トム)時代の3年で負け越すのは2度目のことだ。

そのため、ボストンには不確実さがただよっていた。コーチングスタッフへの疑問が生じ、マット・パトリシアとジョー・ジャッジが事実上の攻撃コーディネーター(OC)を務めた2022年には、オフェンスが停滞してQBマック・ジョーンズは後退していた。フランチャイズQBとしてのジョーンズの未来や、ベイリー・ザップとの競争が話題になっている。今は正式な攻撃コーディネーターが就任し、ビル・オブライエンがその役割を担う。とは言え、攻撃陣全体の才能に疑問が持たれ、ワイドレシーバー(WR)ジュジュ・スミス・シュスターはワイドアウトのオプションの少なさやオフェンシブラインの問題を軽減するだけのことができていない。

簡単に言えば、過去(およそ)25年の成功にもかかわらず、ここ3年の影が大きなものとなって迫っている状況だ。

ベリチックは水曜日にLSU(ルイジアナ州立大学)のプロデーに出席した際、過去の成功のいかんを問わず、未来の戦いに今も集中していると明言した。

将来の成功が現実のものとなった場合、ベリチックHC個人にも賛辞が送られることになるだろう。2023年を迎えるにあたり、ベリチックHCはキャリア通算329勝(プレーオフを含む)を記録しており、伝説のコーチであるドン・シュラまで18勝となっている。ベリチックHCがいずれオハイオ州カントンでシュラと肩を並べることには疑いはないが、勝利数で偉大なコーチを抜くことはできるだろうか?

いずれにせよ、フォーカスはやはり2023年にあるということだ。

「このゲームやすべてに大きな敬意を抱いているが、今はそういったことに集中していない。私は2023年シーズンに全力で集中している」とベリチックHCは語った。

つまり、すべては“過去25年”ではなく、“2023年”にかかっている。

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