ダボールHCをロックスターに例えて称賛するジャイアンツ共同オーナー
2023年03月31日(金) 10:49ニューヨーク・ジャイアンツのヘッドコーチ(HC)ブライアン・ダボールは就任1年目にして再建中のクラブを率いてプレーオフ進出を果たしただけでなく、ファンベースとうまく溶け込む、熱く素直な人柄でそれを成し遂げ、ビッグブルーのファンに慕われている。
今週、『SiriusXM NFL Radio(シリウスXM NFLラジオ)』に出演したジャイアンツの共同オーナーであるジョン・マーラは、負けが込むと事態が急変する可能性があるとダボールHCに警告しているのだと冗談まじりに語った。
「私たちは彼に、今の君はニューヨークを歩くボノ(ロックバンドU2のボーカル)のようだなと言ってからかっている。しかし、“このビジネスでは、ボノからボゾ(間抜け)になるのはあっという間だ。だから、今は調子に乗りすぎないほうがいい”とも言っておいた。だが、彼は素晴らしい働きをしてくれている」
新しい幹部が指揮を執るチームが初年度に大きな成果をあげると信じていた者はほとんどいなかったが、ダボールHCはそうしたチームを率いて9勝7敗1分というプレーオフ進出を果たすのに十分な成績に導いた。さらに、ジャイアンツはプレーオフのロードゲームでも勝利を収めている。ダボールHCはそうした成果が認められ、AP通信2022年NFL年間最優秀コーチ賞を受賞。ダボールHC率いるオフェンスで実力を解き放ったクオーターバック(QB)ダニエル・ジョーンズは、巨額の新契約を手に入れた。
昨シーズンに成功を収めたにもかかわらず、ジャイアンツは今オフシーズンも再建モードのままだと認めている。それは正しいメンタリティだと言えよう。オフェンスの武器が不足している上にディフェンスにも著しい不足が生じているジャイアンツは、ロースターのあちこちに穴がある状態だ。とはいえ、コーチングスタッフがやや才能に欠ける選手たちの生産性を向上させられることをすでに証明していることは、ファンにとって安心材料の1つとなるだろう。ダボールHCとそのスタッフはそれをやってのけた。今後はそれを繰り返すことが仕事になる。
ダボールHCが成功すればするほど、ニューヨークの期待も高まっていくだろう。きっと、彼にはそれ以外の道がないはずだ。
【RA】