QBハーバートとの大型契約について過度に心配していないチャージャーズGMテレスコ
2023年04月03日(月) 13:05ロサンゼルス・チャージャーズは2020年NFLドラフトでジャスティン・ハーバートという素晴らしいクオーターバック(QB)を手に入れた。それはつまり、ハーバートに大型契約を提示する時期が近づいていることを意味している。
ジェネラルマネジャー(GM)トム・テレスコはその結末を歓迎しているようだ。
『SiriusXM NFL Radio(シリウスXM NFLラジオ)』に出演したテレスコGMは「当然、こういうタイプの契約には多くのことが盛り込まれ、数字も大きくなるだろうが、それはうれしい悩みだ。フランチャイズクオーターバックが、今やベテランのフランチャイズクオーターバックになろうとしている。それに伴い、良いこともたくさんある」と述べている。
3年間、経験を積んできたハーバートは2023年オフシーズンに初めて契約延長の対象となっており、報酬は現在の契約額の4倍以上になることが確実視されている状態だ。2023年のキャップナンバーは845万ドル(約11億2,452万円)であり、ワシントン・コマンダースでバックアップになる可能性が高いQBジャコビー・ブリセットのすぐ下に位置している。
同じ2020年ドラフトで1巡目指名を受けたQBであるジョー・バロウ(シンシナティ・ベンガルズ)やトゥア・タゴヴァイロア(マイアミ・ドルフィンズ)と同じように、ハーバートは5年目のオプションの対象でもある。タゴヴァイロアはすでに5年目オプションを行使された。
チャージャーズが5年目オプションを行使した場合、ハーバートの5年目のキャップヒットは2,950万ドル(約39億2,611万円)まで跳ね上がることになるが、彼らは早急に徹底的な契約延長を実現させるのが賢明だろう。ハーバートの次の契約はクオーターバック市場でトップのものになるかもしれない。現在、2024年に4,000万ドル(約53億2,354万円)以上のキャップヒットを予定しているクオーターバックは8名いるが、バロウのような同世代の選手も契約延長に合意すれば、その数は増える可能性がある。
また、大物クオーターバックが先に契約に応じれば応じるほど、ハーバートが交渉時に新たに設定された高い水準で交渉をスタートさせる機会は増えるだろう。
テレスコGMが言及しているように、うまく調整するためには多額の報酬が必要になるが、長年にわたって活躍した元QBフィリップ・リバースの後任に選ばれて以来、ハーバートはチャージャーズが望むことすべてをかなえてきた。キャリア1年目にはパス成功数(396回)とタッチダウンパス数(31回)で単一シーズンにおけるルーキー記録を更新。また、パスヤード(4,336ヤード)でも、元QBアンドリュー・ラックが樹立した新人記録まであと38ヤードのところまで迫った。
キャリア2年目にパス成功数443回で5,014ヤード、タッチダウン38回と成績を伸ばしたハーバートは、プロボウルにも選出されたが、チャージャーズはその年もプレーオフ進出を逃している。
ハーバートは3シーズン目にチームを10勝7敗に導き、ワイルドカードラウンド進出に貢献。それにより、チャージャーズは2019年シーズン以降で初めてポストシーズン進出を果たし、2010年以降で2回目となる2桁勝利を達成した。
チャージャーズはジャクソンビル・ジャガーズに27点差を挽回されて敗れるという、なんとも後味の悪い結末を迎えたが、ハーバートはチームの欠点を埋められるような才能を際限なく蓄えており、これから先もそれを発揮していくだろう。
そうしている間に、ハーバートのプライスタグは他のポジションで使えるキャッシュフローに大きな影響を与えることになるはずだ。しかし、それはビジネスを行い、リーグ屈指のエリートクオーターバックと共にスーパーボウルを追い求めるために必要な経費だと言えよう。
「逆の見方をすると、少し違った形でチームを作るということだ」と語ったテレスコGMはこう続けている。「これからの数年で移行していくつもりだ。だが、それが心配で眠れなくなるようなことはあまりないだろう。もちろん、大きな額になるのは分かっている。彼はそれを手にする。私たちは彼がいればスーパーボウルで勝てると思っている。だから、うれしい悩みなのだ。どこかの時点で実現させ、そこから出発するつもりだ」
【RA】