肘の手術後に“ロボットの腕”のような装具をつけている49ersのQBパーディー
2023年04月04日(火) 09:41昨オフシーズンにNFLで最も肘の状態に注目が集まっていたのはロサンゼルス・ラムズのクオーターバック(QB)マシュー・スタッフォードだった。2023年にそうなっているのは、間違いなくサンフランシスコ・49ersのQBブロック・パーディーだろう。
NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームで負傷したパーディーが受けた内側側副靭帯(ないそくそくふくじんたい/UCL)の手術は、一度は延期されたものの、最終的には成功裏に終わっている。疑問となっているのは、トレイ・ランスやサム・ダーノルドと先発の座をかけて競うことになるトレーニングキャンプまでにパーディーの肘の状態が良くなるかどうかだ。
パーディーの準備がいつ整うのかという質問を受けたカイル・シャナハンHC(ヘッドコーチ)は先週、“6月にもう一度、確認してほしい”という旨の返答をしている。
先週に『FOX Sports 910 Phoenix(FOXスポーツ910フェニックス)』の番組に出演したパーディーは、投球開始の目安となる手術後3カ月の時点を迎えるまでリハビリの状況は分からないと繰り返した。
『The Mercury News(ザ・マーキュリー・ニュース)』によると、パーディーは「プロトコルでは3カ月の時点で投げ始めることになっているけど、すべてはそれまでの治療や可動域とかの状況次第なんだ。そこに行きつくまでにクリアしなくちゃいけない項目がいくつかあるのは確かなんだけど、今のところはそういう計画だ」と語ったという。
パーディーはすでにアリゾナで“野球の専門家”である理学療法士のキース・コーチャーのもとでリハビリを受けていると言及した。
現在、パーディーは肘に大きな装具をつけている。一般的にはギプスを装着するところだが、パーディーは術後も腕の可動性を保てるようにするべく、動かせるように設計されたものを装着しているのだ。パーディーはこの装具のせいで“ロボットの腕”をつけているような状態だと指摘している。
パーディーは装具について「手術後、最初に装着するときは90度の角度で装着する。そこから、可動域を広げるために開いていくんだ」と説明。「外を歩いたり、治療したりするときに、腕の安全を確保する程度のものだ。でも、夜は外して腕を見ながら普通の動作をすることもできる」
「でもそうだな、他人から見たらロボットの腕をつけているように見えるだろうな」
シーズン開幕に向けて肘の状態が十分に良くなれば、ドラフト7巡目指名選手であるパーディーがランスを差し置いて先発の座を手に入れる可能性が高いと49ers幹部は公言している。シャナハンHCが先週に明らかにしたスケジュールからすると、現時点でパーディーがシーズン前に復帰できるか、あるいは遅くともシーズン第4週までに復帰できる可能性があるかは分からない状態だ。
とはいえ、パーディーの目標は明確であり、それは再びNFCチャンピオンシップゲームに進出して、最初のドライブで負傷していなければ昨シーズンの敗北が違った展開になっていた可能性があると証明することだ。
「NFCチャンプオンシップにもう一度出場してスーパーボウルを制覇することだ」と強調したパーディーは次のように続けている。「(ケガを)乗り越えなきゃいけない。でも同時に、そのときの出来事や今の自分を形づくっているものを覚えておく必要がある」
「俺としては、ああいうことで打ちのめされるつもりはない。そこから学んで、もっと良くなっていくつもりだ」
【RA】