OTAを前に“すべてのことに取り組む許可を得ている”ブロンコスWRパトリック
2023年04月04日(火) 11:45デンバー・ブロンコスのワイドレシーバー(WR)ティム・パトリックはトレーニングキャンプでACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を断裂したことにより、2022年シーズンを棒に振った。成長を遂げつつあった体の大きなレシーバーは残酷なほど早い終わりを迎えている。後から振り返ると、それはブロンコスのシーズンがどのように展開するかを例示するような出来事だったと言えよう。
しかし、新しい年には新しい希望がやってくるものだ。ブロンコスは昨シーズンにオフェンスを悩ませていた問題をすぐに解決してくれる可能性のあるショーン・ペイトンをヘッドコーチ(HC)として採用した。
そして、パトリックはすでに快方に向かっている。ポッドキャスト『Cut To It(カット・トゥ・イット)』に出演したパトリックはホストであるスティーブ・スミス・シニアに、OTA(チーム合同練習)を前にしてすでにルートランニングやスプリントに取り組んでいると明かした。
チーム公式サイトによると、パトリックは「現時点ですべてのことに取り組む許可を得ている。今は試合に出場する準備をするために反復練習をしているところだ」と語ったという。
ユタ大学出身のパトリックは2017年にドラフト外からNFL入りを果たして台頭してきた。身長約193cmのパトリックは、体格が良く、キャッチ能力に優れ、さまざまなスポットにつくことのできる選手だ。その成長は著しく、結果としてブロンコスのジェネラルマネジャー(GM)ジョージ・ペイトンは2021年11月にパトリックとの3年3,000万ドル(約39億7,860万円)の契約にサイン。ワイドレシーバーの契約が破格になりつつあった昨シーズン、この動きは先見の明があるように見えるものだった。
しかしながら、ACLの断裂によってパトリックは大きな飛躍を遂げるはずだったシーズンを早々にふいにしている。
パトリックのケガは大きく取り上げられるようなものではなかったが、ブロンコスのスキームには悲惨な影響を与えた。ジェリー・ジューディやコートランド・サットンを擁するWR陣に壊滅的な打撃を与えることはなかったものの、彼の不在によってプランは不安定になり、ラインアップの入れ替えを余儀なくされている。
1年間のリハビリを経て、願わくは完全に健康な状態でパトリックが復帰すれば、ペイトンHCの初年度にとっては大きな恩恵となるだろう。スミス・シニアに対し、手術で修復した膝を使ってカッティングに取り組んでいることや、ケガのことを考えずに練習をしていることを明かしたパトリックは次のように話している。
「目の前にディフェンダーがいると、実際に起こるような気がする。きつくマークされるか、キャッチするためにオープンになるかのどちらかを選ぶことになる。俺はキャッチがしたいから、ケガの状態を気にするつもりすらない。オープンになるために必要なことは何でもするつもりだ」
ブロンコスのWRルームではすでにK.J.ハムラーが新たなケガを抱えているため、パトリックがこのまま順調に復帰への道をたどることは2023年のブロンコスにとって重要なポイントとなるだろう。
【RA】