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ファルコンズは2023年に“多くの人を驚かせることになる”とDEキャンベル

2023年04月04日(火) 14:11


カライス・キャンベル【AP Photo/Nick Wass】

ディフェンシブエンド(DE)カライス・キャンベルが南へ移動する決断を下したことは、多くのフットボールファンにちょっとした驚きを与えたが、キャンベル本人は先手を打っただけだと思っているようだ。

3月終盤にアトランタ・ファルコンズと1年契約を結んだキャンベルは、タイトルを真剣に狙えるほど十分な燃料が積まれていない船に乗り込んだ――少なくとも、現段階では。しかし、今はまだ2023年シーズンの開幕に向けて波止場から離れる時期ではなく、ファルコンズがこの2シーズンをどちらも7勝10敗で終えたことを踏まえると、彼らが期待以上の結果を残すと考える理由はあると言えよう。

キャンベルは確かにファルコンズの提案を受け入れているようだ。

現地3日(月)、キャンベルはヘッドコーチ(HC)アーサー・スミスについて「彼のチームに対するビジョンがとても好きだ」と語った。「彼はチームの現状と今後の方向性を踏まえた素晴らしいゲームプランを持っていると思ったし、それは今年、多くの人を驚かせることになると思う。このチームはとても競争力があってタフなチームになるはずだし、多くの試合にも勝つだろう」

スミスHCの指揮下で、ファルコンズは明らかにタフなチームとなっており、キャップによる制限を受けている再建中のチームに向けられた期待を常に上回っている。昨年、クオーターバック(QB)マット・ライアンと離別するという難しい決断を下したスミスHCとジェネラルマネジャー(GM)テリー・フォンテノーは、2022年シーズンに向けてQBルームを整備しなければならないことを理解しており、マーカス・マリオタを獲得した上で、ドラフト3巡目でデズモンド・リッダーを指名した。

その結果は決して芳しいものではなかった。7勝10敗でシーズンを終えたファルコンズは2022年にNFLで最低レベルのディビジョンとなったNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)南地区において、トップのタンパベイ・バッカニアーズに次いで3チーム同率の2位タイとなっている。とはいえ、2022年シーズンを迎える前のロースター状況を踏まえると、ファルコンズはそれを相対的に成功したシーズンと見ることができるだろう。少なくとも、明るい未来に向けた積み重ねとなったはずだ。

キャンベルのような選手――プロボウルに6回選出され、2010年代のオールディケイドチームに名を連ねたベテラン選手――を迎え入れることは、若手ぞろいのファルコンズが必要としていたことだ。キャンベルは自分の経験から恩恵を受けることになるチームに、模範と方向性を示すことでリーダーシップを発揮できるだろう。

キャンベルからすれば、ファルコンズからの売り込みは非常に魅力的だったようだ。

「俺の役割が真のDエンドをプレーすることだと言ってくれたのは、とても気に入っていることの1つだ。第1ダウンや第2ダウンで、エッジでプレーするのは魅力的だった。それはキャム・ジョーダンと同じような役割だ」とキャンベルは説明している。

また、キャンベルは「アーサー・スミスは強烈なDラインが欲しいと言った。俺はものすごい破壊力をもたらせる。それは確かだ」とつけ加えた。

この数シーズン、ボルティモア・レイブンズと共にリングを追い求めてきたキャンベルは、チームに大きな影響を与えてきたものの、目前に迫っていると思えるほどスーパーボウルに近づくことは一度もなかった。キャンベルと過ごせる時間が尽きたレイブンズは、より低い額でチームに引きとめられることを期待しながらキャンベルをリリースしている。

当然、それはうまくいかず、キャンベルは今後の成長に期待できるチームに加わった。競争が激しいAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)北地区とは異なり、NFC南地区には多くのチャンスがある。

キャンベルは「このチームは大きく開いている気がするディビジョンでプレーしている」とコメントし、次のように続けた。「彼らはプレーオフ――1番の目標――に進出できる気がするカンファレンスでプレーしている。プレーオフに進出したら、そこからは予想がつかないものだ。特に、良いディフェンスを展開してボールを前に進めるチームはな。プレーオフのフットボールはそういうもんだ」

「このチームには、間違いなく(それが)あると感じている。リッダーがこのまま成長して、俺が想像しているような選手になれば、うちが1月後半から2月にかけてプレーしていても不思議ではないと思う」

2018年シーズン以降に8勝以上を挙げておらず、キャリア2年目のクオーターバックを先発に据えようとしているチームにとって、それは高い目標だと言える。まずはいくつかの疑念を打ち消さなければ、意外な勝者にはなれないだろう。

【RA】