「まだまだ改善の余地がある」と2年目を迎えるチーフスRBパチェコ
2023年04月05日(水) 11:32ランニングバック(RB)アイゼア・パチェコはルーキーシーズンで物事を理解するまでに2カ月かかった。だが、それが解決すると、2022年のドラフトでカンザスシティ・チーフスに7巡目で指名されたパチェコは躍進した。
昨シーズンのパチェコはランで830ヤードを積み上げてチーフスのトップに立ち、キャリー当たり平均4.88ヤードとタッチダウン5回を記録。さらに、ポストシーズン中にもランで197ヤードを稼いでスーパーボウルではタッチダウンを決めている。
チーフスオフェンスを活気づけたパチェコはこれまでにない要素をもたらし、チームに欠けていたセカンドレベルでのパワーと爆発力が加わった。チーフスのロンバルディトロフィー獲得に貢献した24歳のパチェコは、その功績に甘んじながらオフシーズンを過ごすつもりはないようだ。
「7巡目指名の選手として、俺の実力を疑う人たちに対して常に何かを証明しなければならなかった」とパチェコは『ESPN』に話している。「夢が大きくてもそれをつかみにいけばいい。この舞台、このレベルに立つために俺はいつもそうやって考えてきた。信じられないようなことだけど、そこに到達したことは現実だから、それを受け入れる必要がある」
パチェコは昨年のトレーニングキャンプで周囲を感心させ、その粘り強い姿勢と尽きることのないエネルギーが注目を浴びた。ところが、チームに慣れ、コーチ陣からの信頼を得るには時間がかかった。キャリアの最初の8試合でパチェコは44回のアテンプトで197ヤードしか走ることができず、得点も1回に留まった。そのうちの5試合では10ヤードを切っている。
しかし、ひとたびパチェコが軌道に乗ると状況は好転し始めた。チーフスの最後の9試合で、パチェコは126回のキャリーで633ヤード(キャリー当たり平均5.02ヤード)と4回の得点を記録している。
元1巡目指名のRBクライド・エドワーズ・ヒレアーがケガから復帰したにもかかわらず、7巡目指名のパチェコは先発の座を確実なものとして2023年シーズンを迎える。
パチェコはこのオフシーズンに、ブロックを組む時間を稼げる忍耐強いランナーになることや、バックフィールドでも信頼できるレシーバーになること、そして、昨シーズン最も苦労したパスプロテクションを改善することなど、自分のゲームを発展させていきたいと語っている。
「オフシーズン中の努力次第で、すでにできることをさらに伸ばしていける」とパチェコは言う。「俺としては、まだまだ改良の余地があると思っている。初めてのスーパーボウル出場で優勝できたことには満足しているけど、もっとできることがあったはずだと思うから、その点においては満足していない」
「最も改善できたことの一つは、集中力を削ぐようなものを排除すること。たくさんの人から連絡があったり、気が散るようなことはいくらだってある。でも、俺は静かな中で自分に集中することができる。仕事をする時は全力で仕事をする」
昨シーズンにパチェコが最終ラウンドでドラフトされた際、彼はノートに目標をいくつか書き留めている。ロースター入りを果たすこと、ラッシングでチームのトップに立つこと、そしてチーフスのスーパーボウル優勝に貢献すること。パチェコは3つすべてをすでに達成している。
「すごく早かったし、期待していなかったけど、夢見てはいたことで、そこにたどりつくために頑張ってきた」とパチェコは言う。
「ハードワークのおかげでここにたどり着けたことに驚いてはいない。ただ、これだけ早かったことに驚いた。俺にとっては、それが絶対的な世界だ。特に、何が自分の目標かを書き出していて、そこに戻るのは。俺としては、そこに戻って、ペンを手にとってチェックをつけるつもりさ」
そこにチェックをつけたパチェコは、2023年とそれ以降に向けて新しい目標をつけ加えることだろう。
【R/A】