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ドラフト全体1位指名権のトレードについて詳しく語るベアーズGMポールズ

2023年04月14日(金) 14:14

シカゴ・ベアーズのライアン・ポールズGM【AP Photo/Kamil Krzaczynski, File】

先月、シカゴ・ベアーズはドラフト全体1位指名権をカロライナ・パンサーズに送るという超大型トレードに踏み切り、2023年NFLドラフトの方向性を大きく転換させた。

ベアーズは全体1位指名権と引き換えに、2023年ドラフトの全体9位指名権や2巡目指名権、2024年ドラフト1巡目指名権、2025年ドラフト2巡目指名権、そしてスターワイドレシーバー(WR)D.J.ムーアを手に入れている。それはベアーズのジェネラルマネジャー(GM)ライアン・ポールズがこの取引に賛成するのに十分な見返りだったようだ。

現地12日(水)、ベアーズは『1920 Football Drive(1920フットボール・ドライブ)』シリーズの最新エピソードでこの取引の舞台裏を明らかにしている。

ポールズGMはパンサーズについて「彼らが本当にクオーターバック(QB)を欲しがっているチームだというのは最初から分かっていた」と述べ、「彼らはドラフトをコントロールしたがっていた。それは彼らにとって大きな意味を持つ。コンバインでは早くから前に出ていた。私は彼らのジェネラルマネジャーであるスコット・フィッタラーと良い関係にあったし、あのときは長々と引き延ばすのではなく、その場で取引を成立させるのがベストだと感じたのだ」と続けている。

ポールズGMの発言によって、パンサーズが断れないようなオファーを出す前に、多くのクラブが全体1位へのトレードアップを狙っていたことが明らかになった。

「しばらくは落ち着いていたのだが、一日中、歩調を合わせているような状態になった」とポールズGMは話している。

「かなり流動的だ。いろいろなチームと話しているときは、常に変化が起きる。ものすごくアグレッシブなチームもあれば、どっちつかずのチームもあるし、行間を読まなければならないような状況になる」

ドラフト指名権に興味があったことを踏まえると、ポールズGMは取引相手になる可能性があるチームからより多くの対価を得ることを試みながら、じっくりと時間をかけて取引することもできただろう。しかし、フリーエージェント(FA)期間開始前に取引を完了させたことはそれ自体に価値がある。特に、ムーアを獲得したことによって、ベアーズはキャップスペースを他のポジションに使うことができるようになった。

1920フットボール・ドライブの最新エピソードと以前のコメントから、ムーアが取引に含まれることが切り札となっていたことが明らかになっている。ムーアという一流選手がいなければ、全体1位指名権は他チームの手に渡っていた可能性が高いと言えよう。

ポールズGMは「だから、スコット率いるカロライナとは安心して前進できた。その取引はD.J.ムーアのいる今日だけではなく、将来のドラフト指名権を持っているこの先でも役に立つだろう」と語っている。

【RA】