2023年NFLドラフトの最多指名権はテキサンズとレイダース、4チームに1巡目で複数の権利
2023年04月28日(金) 00:132023年NFLドラフトでヒューストン・テキサンズが全体2位指名権を使って何をするのかに関心が集まっている。
未来のフランチャイズクオーターバック(QB)を指名するのか? 新人ヘッドコーチ(HC)デミコ・ライアンズのディフェンスを補強するのか? あるいはトレードダウンの可能性は?
全ての目は全体2位に向けられているものの、チームの立て直しを望むテキサンズにとってこれが極めて重要なドラフトとなるのはそれだけが理由ではない。
『NFL Research(NFLリサーチ)』の公開したデータを見ると、テキサンズ、ラスベガス・レイダースと(驚くべきことに)ロサンゼルス・ラムズには自分たちの立場を増強する機会が多数あり、マイアミ・ドルフィンズなどは非常に少ない機会の中から効率よく動かなければならないことが分かった。2023年のNFLドラフトは現地27日(木)東部時間20時にスタートすることになっている。
多くの面で今回のドラフトはヒューストンに重点が置かれる。
1巡目に2つの指名権を有する4チームの1つがテキサンズで、彼らは2年続けて最初のラウンドで複数の権利を持つ2チームのうちの1つでもある(もう1チームはデトロイト・ライオンズ)。
テキサンズが持つ12の指名権のうち、最初の2つが1巡目のものだ。同じく最多の12の指名権を持つのがレイダース。現時点でヒューストンはトップ75(もっと正確に言えばトップ73)までに5つの指名権を有していて、全体2位(1巡目)、12位(1巡目)、33位(2巡目)、65位(3巡目)、73位(3巡目)で選手を選ぶことができる。
昨年、テキサンズは全体3位でコーナーバック(CB)デレク・スティングリーJr.を取り、15位でオフェンシブタックル(OT)ケニヨン・グリーンを取った。ライオンズはというと、全体2位でディフェンシブエンド(DE)エイダン・ハッチンソンを、全体12位でワイドレシーバー(WR)ジェイムソン・ウィリアムズを指名している。つまり、この2チームにとっては1巡目で複数回指名できるというのは新しいことではないが、シアトル・シーホークス(全体5位と20位を保有)、フィラデルフィア・イーグルス(全体10位と30位を保有)にとってはかなり久しぶりの経験となる。
シーホークスがオープニングラウンドで2回の指名を行ったのは2010年のことで、この時は全体6位でOTラッセル・オカング、14位でセーフティ(S)アール・トーマスを選んだ。オカングとトーマスは2013年シーズンのスーパーボウルで先発メンバーを務め、シーホークスが優勝を果たしている。
一方、イーグルスが1巡目指名権を2つ持ち、全体11位でガード(G)レスター・ホームズ、全体24位でディフェンシブタックル(DT)レナード・レンフロウを指名した1993年からは、30年ほどが過ぎた。運命はイーグルスの味方とはいかず、ホームズは4シーズンにわたって先発を務めた一方、レフンフロウは2年間にわたって先発0回だった。
今年は4チームが複数の1巡目指名権を有している一方、ラムズは1巡目指名がない年数で記録を残しそうな状況にある。
トレード次第の部分もあるが、ラムズにとって今年は7年連続で1巡目指名のない年になりそうだ。そうなれば、ワシントン(1984年から1990年)と並んで、2番目に長い記録をマークすることになる。1巡目指名なしの最長記録は1969年から1979年のワシントンだ。とは言え、ラムズのドラフトは1巡目指名権のあるなしにかかわらず、非常に重要なものとなっている。現時点でラムズは11の指名権を有しており、2022年に5勝12敗に終わった今、それらの指名権を最大限に活用しようとしている。
テキサンズ、レイダース、ラムズの名は、これから始まる3日間の祝祭において、よく聞かれることになりそうだ。その他のチームが登場する機会は、ずっと少ない。
それが最も顕著なのがマイアミ・ドルフィンズ。現時点で、ドルフィンズが所有している指名権はリーグ最少の4つとなっている。ボルティモア・レイブンズ、デンバー・ブロンコス、ミネソタ・バイキングスは5つの指名権を所有している。
ドルフィンズが最初の指名をする全体51位までに、テキサンズはすでに3件の指名を行っている予定だ。
これから3日間で、259の指名が行われる。この数は7巡制のドラフト(1994年に移行)になって以来、4番目に多い。
木曜日の夜にパーティーの開始を宣言するのは、カロライナ・パンサーズだ。そして、驚くべきことではないが、土曜日の午後にはテキサンズが12番目の指名権によって、最後の全体259位の選択を行う。
【M/A】