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ハーツおよびジャクソンの契約はQBハーバートの契約交渉に影響を与える“青写真”ではないとチャージャーズGMテレスコ

2023年05月04日(木) 11:49


ロサンゼルス・チャージャーズのジャスティン・ハーバート【Aaron M. Sprecher via AP】

この16日間で、フィラデルフィア・イーグルスのジェイレン・ハーツおよびボルティモア・レイブンズのラマー・ジャクソンが新たに巨額の長期契約に合意したことで、クオーターバック(QB)市場がリセットされた。

ロサンゼルス・チャージャーズのジャスティン・ハーバートやシンシナティ・ベンガルズのジョー・バロウは最終的にジャクソン(年俸5,200万ドル/約69億9,449万円)を抜いて最も高給取りのクオーターバックになると予想されている。

クオーターバックの契約には契約期間やキャッシュフローなどに若干の違いがあるものの、ほとんどの場合、クオーターバックの最初の契約延長では、最新の契約者がそれまでの契約者と同様の契約を結び、そこに数百万ドルを上乗せすることでそのポジションで最も高額の報酬を得られるようにするのが一般的だ。ジャクソンの契約内容の全貌はまだ報じられていないが、初期段階ではハーツの契約と似たものであり、途中で数字が上乗せされたと見られている。

この論理でいくと、チャージャーズとベンガルズはハーツおよびジャクソンの契約を青写真として、それぞれハーバートとバロウとの契約を成立させると推定できる。

現地2日(火)、『SiriusXM NFL Radio(シリウスXM NFLラジオ)』に出演したチャージャーズのジェネラルマネジャー(GM)トム・テレスコは、ハーツやジャクソンの契約がハーバートの代理人との交渉にどれほど影響したかと尋ねられた際に、それほど影響を受けていないと示唆した。

「そのポジションで契約が結ばれるときはいつでも、それが話題に上るものだ」と述べたテレスコGMはこう続けている。「青写真になるクオーターバックの契約が存在するとは言わない――そんなことは絶対に言わない。だが、他のものと同じように、話題になる契約はあるだろうし、その中から気に入った部分をつまむことはあるだろう。代理人もそうした契約の中から気に入った部分を選び出すはずだ。しかし最終的には、どこかの時点で妥協点を見出すことになる。誰もが納得できるような形のね」

一般的に、クオーターバックの新たな長期契約は夏にトレーニングキャンプが始まる前に締結されることが多い。このタイミングはクオーターバックがシーズンに向けて準備するために相当の仕事を始める(つまり、ケガのリスクが発生する)前の実質的な期限にあたる。

ハーバートとの契約を成立させる時期を定めていないが、期限を心配しているわけではないと明かしたテレスコGMは次のように語った。

「いつ実現するかは分からない。正直に言うと、それにタイムフレームを設けているわけではない。だが、きっと実現するはずだ」

ルーキー契約の4年目を迎えているハーバートの基本給は101万ドル(約1億3,585万円)と悲惨なほど低い。チャージャーズは2024年に向けてハーバートの5年目オプション(2,950万4,000ドル/約39億6,857万円相当)を行使。2年間にわたって契約をコントロールし、その後もさらに2年間はフランチャイズタグを指定できることから、チャージャーズが4年間の影響力があることを理解した上で強硬手段に出る可能性はある。とはいえ、そうした動きはどの組織にとっても愚かなことだと言えよう。チャージャーズはフランチャイズQBを見つけたのだ。その贅沢を台無しにしてはいけない。

【RA】