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QBフィールズはすでに昨年の今頃より“はるかに先を行っている”とベアーズOCゲッツィ

2023年05月08日(月) 14:00


シカゴ・ベアーズのジャスティン・フィールズ【AP Photo/Charles Rex Arbogast】

シカゴ・ベアーズのクオーターバック(QB)ジャスティン・フィールズの2022年シーズンからは、2021年ドラフトで全体11位にトレードアップしてフィールズを指名した際にチームが感じていた才能の片鱗をうかがうことができた。

その活躍はフランチャイズQBになれることを証明する素晴らしい第一歩となったものの、彼が学ぶべきことはまだある。ベアーズが生まれ変わったオフェンスと共にオフシーズンワークアウトを開始する準備を進める中、攻撃コーディネーター(OC)ルーク・ゲッツィはフィールズがすでに昨オフシーズンと比べて成長を遂げていると語った。

『Chicago Tribune(シカゴ・トリビューン)』によると、ゲッツィOCは現地6日(土)に「彼は今、去年の今頃にいたところからは、はるかに先を行っていると思う。そして、これからもまだまだ成長できると感じている。だから、私たちはこれから彼の能力を最大限に引き出し、彼が行けると思うところに向かって努力し続けることを楽しみにしている」と述べたという。

ベアーズの最終成績(3勝14敗)には反映されていなかったかもしれないが、フィールズはキャリア2シーズン目に、特にランゲームで大きな進歩を遂げた。脚力を生かしてチームに貢献したフィールズは、チーム最多の1,143ランヤードとタッチダウンラン8回を記録。ラッシングに関するQB記録をいくつも更新した。

「ジャスティン・フィールズはNFLの歴史の中でクオーターバックが1,000以上のランヤードをマークした4シーズン目を記録」

「彼はラマー・ジャクソン(2019年、2020年)、マイケル・ビック(2006年)と並んだ」

とはいえ、改善すべき点もある。フィールズはリーグ最多のファンブル(16回)を喫したほか、11回のインターセプトを浴び、試合平均パスヤードが150ヤードを下回るなど、パスゲームに苦戦していた。

オフシーズンはまだ初期段階だが、フィールズはすでにこうした部分を改善するために時間を費やしており、ヘッドコーチ(HC)マット・エバーフラスもフィールズが重要な部分で明らかな改善を見せているというゲッツィOCの主張に賛同している。

「その(改善が必要とされている)部分としてはリズムとタイミングが挙げられる。それはジャスティンのフットワークだ」とコメントしたエバーフラスHCは「彼はクイックパス、ドロップバックパス、ムーブメントパスの面で本当によく取り組んでいる。彼が1人でやっていたところから現在は(オフシーズンの)フェーズ2を迎え、最初の1週間だが、彼は今のところその分野で本当に大きな進歩を遂げている」と続けた。

フィールズがパスゲームで潜在能力を解き放てば、ベアーズは盛り上がるはずだ。今オフシーズン、ベアーズがオフェンスに新戦力を追加したことは、生産性を大幅に向上させるための土台作りに間違いなく役立つだろう。

フィールズを支えるランニングバック(RB)とオフェンシブラインの強化に加え、ベアーズはパスキャッチユニットも補強。ワイドレシーバー(WR)エクアニメウス・セント・ブラウンの契約を延長したほか、タイトエンド(TE)ロバート・トニアンと契約を締結し、シンシナティ大学出身のWRタイラー・スコットをドラフトで指名した。

しかし、最も重要な新戦力は、ベアーズがカロライナ・パンサーズにドラフト全体1位指名権をトレードする代わりに得た数多くの見返りの中に含まれていたWRのD.J.ムーアだろう。5シーズン中3シーズンで1,100レシーブヤード以上を記録し、2022年にパンサーズのQBポジションが混乱していた中でも888レシーブヤードを稼いだムーアは、信頼性と爆発力を兼ね備えたナンバー1レシーバーであることを証明済みだ。

2022年にベアーズの選手が1人も550レシーブヤードを突破しなかったことを踏まえると、2023年シーズンに向けてデプスを強化し、お墨つきのWR1を追加するのは必要なことだったと言えよう。そして、ベアーズはそれを遂行した。

ルーキーミニキャンプはすでに始まっているが、ベテラン選手がOTA(チーム合同練習)に参加するのは数週間後であるため、フィールズが新しいレシーバーたちと一緒に仕事をする機会は今のところあまりない。しかしながら、ゲッツィOCはフィールズとムーアが仲間意識を抱いた時点ですべてがうまくいき始めると信じている。

ゲッツィOCは「どんなに素晴らしいクオーターバックであっても、どんなに素晴らしいレシーバーであっても、2人の間に関係やつながりがなければ、本当に意味がない」と語り、こう続けた。「DJがこれまで経験してきたことはクールだ。彼はこれまで何度か異なるクオーターバックや異なるシステムでプレーする必要があった。だから、彼は新しいことに動じないと言えるし、それは本当に素晴らしいことだろう。ボディランゲージや言葉での素早いコミュニケーションなどで、この2人が互いにコミュニケーションをとれるようになれば、すべてがうまくいくようになるはずだ」

ベアーズがオフシーズンに行った施策が待望の勝利に結びつくかを見極められるようになるには、まだやるべきことがあるだろう。とはいえ、フィールズがすでに見せている成長と、これから見せると予想される成長に基づき、ベアーズの状況が好転する可能性はあるはずだ。

【RA】