WRラム、LBパーソンズ、CBディッグスの契約に対処することに不安はないとカウボーイズEVPジョーンズ
2023年05月18日(木) 11:36ダラス・カウボーイズは若くて手頃な価格の才能ある選手をロースターに抱えているという贅沢な立場にある。
才能を持つそうした選手たちは、間もなくカウボーイズに新契約を求めるはずだ。ラインバッカー(LB)マイカ・パーソンズや、ワイドレシーバー(WR)シーディー・ラム、コーナーバック(CB)トレボン・ディッグスといった若手の逸材は、今後2年間で新契約締結を目指すことになる。クオーターバック(QB)ダック・プレスコットの契約が2024年シーズン終了後に切れる予定であることからも、カウボーイズはこれから数年のオフシーズンに高額な出費に直面することになるだろう。
とはいえ、カウボーイズの取締役副社長(EVP)を務めているスティーブン・ジョーンズは将来的に多額の出費を強いられることをあまり心配していない。
『ESPN』によると、ジョーンズは現地17日(水)に「今後、タイミングを見ながら進めていくことになると思うが、キャップの範囲内で、そのようなことを実現できるのではないかと考えている」と述べたという。
現在、こうした選手たちはそれぞれ必要不可欠なピースとなっている。2024年にフリーエージェント(FA)になることから、最初に検討されるのはディッグスの契約だろう。その直後に検討されるのはプレスコットと、今オフシーズンに5年目オプションを行使されたラムだ。最後に残されたパーソンズは、2023年が終わってから交渉を始めることになるだろう。
現在の相場からすると、彼らを維持するには年間1億ドル(約137億3,495万円)以上の費用がかかる可能性が高い。キャップの都合で2022年にWRアマリ・クーパーに別れを告げ、2023年にランニングバック(RB)エゼキエル・エリオットをカットして資金を節約しなければならなかったフランチャイズにとっては、気の遠くなるような数字だと言えよう。
ジョーンズは「これまで挙げたものすべてに取り組みたいが、これがどういう展開になるのかを見ていかなければならない」と語り、「物事が起こる時期やタイミングを決めることはできない。両者が協力する必要がある。彼らに契約したいと思ってもらうには、彼らが現状に満足しなければならない。逆もしかりだ。だが、シーズン開幕までに実現できないからといって、最終的に彼らと契約しないとは言い切れない」と続けた。
長きにわたって続いたボルティモア・レイブンズとQBラマー・ジャクソンの契約交渉はようやく決着がついたばかりだ。前述したカウボーイズの選手たちが同じような経過をたどることは予想されていないものの、契約問題は一夜にして解決するようなものではない。今はまだ時間に余裕があるため、選手たちはダラスへの愛を語りながらこれらの事柄についてあいまいに話すことができる。
推定されている1億ドルの一部には、クオーターバックに対する年間5,000万ドル(約68億6,748万円)以上の相場が含まれている。プレスコットが必ずしも最高額の報酬を得る価値があるとは言わないが、2021年に4年1億6,000万ドル(約219億7,704万円)の契約を結んだプレスコットは、たとえそのような報酬に見合ったパフォーマンスを発揮できていなかったとしても、そうした規模の報酬を期待する可能性が高い。
また、その1億ドルには、マイアミ・ドルフィンズのタイリーク・ヒルが年俸3,000万ドル(約41億2,070万円)の大台を突破してますます高額化しているレシーバー市場や、現在はグリーンベイ・パッカーズのジャイア・アレクサンダーが年俸2,100万ドル(約28億8,449万円)でトップに立っているコーナーバック市場への出費も含まれている。こうした数字を踏まえると、カウボーイズはパーソンズの契約を考慮する前に1億ドル以上を使うことになってしまう。
それにもかかわらず、カウボーイズの財政的な見通しに問題がないと感じているジョーンズは次のようにコメントした。
「気が遠くなるようなものではない。実行可能だと思う。それはフットボールチームやサラリーキャップを管理することの一部だ。だが、私は実現可能だと確信している」
チーム作りのプロセスで最も困難なのは、ロースター全体でトップクラスの才能を見極め、獲得することだ。選手の維持はますます難しくなっているが、それは通常、時間の経過とともにほぼ確実に増加するキャップと並行して才能の優先順位を決めることにかかっている。
カウボーイズはこの4人全員を確保することを保証できない。しかし、彼らがロースターにいる限り、カウボーイズにはチャンスがある。また、カウボーイズは眠れないほど将来を心配することもないようだ。
【RA】