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最初はスティーラーズQBピケットに活躍してほしくなかったとロスリスバーガー

2023年05月23日(火) 12:31

ピッツバーグ・スティーラーズのベン・ロスリスバーガー【AP Photo/Ed Zurga】

元クオーターバック(QB)のベン・ロスリスバーガーは、QBケニー・ピケットがピッツバーグ・スティーラーズに入団してすぐに活躍しないことを願っていたと認めた。

ビッグベンはポッドキャスト番組“Footbahlin with Ben Roethlisberger(フットボーリン・ウィズ・ベン・ロスリスバーガー)”で、この若いQBは苦労するだろうというのが最初の感想だったと、ピケットに向けて語りかけた。

「噓偽りなく正直に話すし、何も隠さない。非難されることは覚悟の上だ」と切り出したロスリスバーガーはこう続けた。

「こんなことは言うべきではないんだろけど、今となっては誰も気にしないだろう。ケニーに失敗してほしかったというわけではない。でも、自分の代わりになる選手が入ってきて、自分はまだ戦えるという感覚があれば、彼がいきなり活躍しないことを祈るさ。だって、もし活躍したら“ベンって誰だ?”となるだろう」

とても人間らしい瞬間を見せたビッグベンは、ピケットがフィールドに立つ回数を重ねるにつれて自分の身勝手な気持ちが消えていったことを認めた。

「俺に追いついてほしくなかったから、最初は彼に成功してほしくなかった」とロスリスバーガーは述べている。「そうなってほしくなかった。それはたぶん俺のわがままだと思うし、申し訳なく思っている。でも、シーズンが進むにつれて、彼が出場した3試合目くらいから応援するようになっていたんだ。君のプレーに興奮したし、成功してほしと思うようになった。君に試合に勝ってプレーオフに出場してほしかった。だから、最初の頃にああいう気持ちを抱いていたことに罪悪感を持っている。でも、君を大好きになって応援できるように自分が変われたのはうれしい」

「君のプレーを見るのはいつも楽しいし、試合後にメールをできることもうれしい。君に楽しませてもらっている。俺はファンだ」

ピケットはルーキーシーズン中に息を吞むような逆転劇を見せるなど、何度か見せ場を作った。しかし、攻撃コーディネーター(OC)マット・カナダのオフェンスはピケットを中心にタッチダウンを重ねることに苦労し続け、誰も圧倒することはできなかった。

それでも、この若きQBが十分な輝きを見せたことによって、オフェンシブラインがアップグレードされてスキルポジションに才能が加わったことで、スティーラーズは2023年に一歩前進することができると期待されている。

ビッグベンはピケットのプレーを見るまで彼の実力についてよく知らなかったと認めており、現在も過去もほとんどのNFL選手がドラフト通ではないことを暗に認めたようなものだ。

「知らなかった。見当もつかなかったよ」とロスリスバーガーはピケットの実力について語った。「君があんなに走れるなんて思ってもいなかった。どんな展開になるか分からなった。何も知らなかったけど、いい意味で驚かされた。いい意味で俺が間違っていて良かったと思っている。俺の代わりを務める優秀なクオーターバックになれると思った。君はこのチームの未来を背負えると本当に思っている。ファンは君がいてラッキーだ」

自分の存在が忘れ去られるくらいに後任の選手がすぐに活躍しないことを願う元選手は、間違いなくロスリスバーガーが初めてでもないし、最後でもないだろう。だが、ロスリスバーガーはそれを本人に向かって言った数少ない選手かもしれない。一方で、ピケットはビッグベンのオープンな姿勢とサポートに感謝しているという。ピケットは彼の実力を疑う者たちが間違っていたことを何度も証明して見せた。2023年に活躍できれば、ピケットは自分を信じてくれるファンをいっそう増やすことができるだろう。

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