NFLオーナーたちが試合日にロースタースポットを使わずに第3のQBを出場させることを可能にする案を承認
2023年05月23日(火) 12:44NFLは今年のNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームでサンフランシスコ・49ersを苦しめたようなクオーターバック(QB)の問題を二度と起こさないために動き出した。
NFLのオーナーたちが現地22日(月)に行われた春季リーグミーティングで、クラブが試合日にアクティブロースタースポットを使うことなく、第3のQBにユニフォームを着用させることを認める規約を承認したという。『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが今回の決定に詳しい人物の話を元に報じた。
月曜日、リーグはルール変更の主な理由として“ゲームの完全性”を挙げている。
リーグは1991年から2010年までサードクオーターバックのルールを適用した後に、そのオプションを廃止。今回はそれが復活した形だ。
緊急クオーターバックルールは今オフシーズン、49ersがフィラデルフィア・イーグルスと対戦した前回のNFCタイトル戦を受けて注目を集めていた。その試合では、49ersのQBポジションからすでに負傷者が続出していたにもかかわらず、先発QBブロック・パーディーが肘を負傷。バックアップQBジョシュ・ジョンソンも第3クオーターに脳しんとうを起こしたことで、パーディーが再び出場することになったが、彼は2本のショートパスを投げただけで、それ以上のことはできなかった。49ersはこうした苦境で身動きが取れなくなり、結果としてイーグルスがカンファレンスタイトルを獲得している。
緊急時のクオーターバックのユニフォーム着用が許可されることで、視聴者がそうした悲惨な状況を二度と見なくて済むようになることが期待されている。
更新された規約は以下の通りだ。
キックオフの1時間30分前、各クラブはその試合のインアクティブリストに載っているプレーヤーをレフリーに通知することで、その試合のアクティブリストを確定することが要求される。また、試合日のアクティブリストに載っている各クラブの最初の2名のクオーターバックが負傷または失格により試合に参加できない場合、53名のアクティブ/インアクティブリストの中から(すなわち、昇格した選手は指名の対象外)、試合中にアクティブ登録される資格のある緊急時の第3のクオーターバックを1名、指定することができる(ヘッドコーチが試合中にパフォーマンスや行為によって選手を試合から外すことを決定した場合はアクティブ登録をすることができない)。負傷したクオーターバックのどちらかがメディカルスタッフからプレー復帰の許可を受けた場合、緊急時の第3のクオーターバックは試合から外されなければならず、クオーターバックや他のポジションでプレーし続けることは許されない。しかし、緊急時の第3のクオーターバックが必要な状況が再度発生した場合は、試合に戻ってクオーターバックとしてプレーする資格が与えられる。
試合日のアクティブリスト(2023年には47名あるいは48名)に3名のクオーターバックを登録している場合、各クラブはこれらの手続きをとることができない。
【RA】