NFLオーナーたちがTNFのフレックス化に関する修正案を承認
2023年05月23日(火) 14:35多くの観客の前で最高の試合が行われるようにするべく、NFLが新たな一歩を踏み出した。
現地22日(月)、NFLのオーナーたちがサーズデーナイトフットボール(TNF)の試合日程をフレックス化することを認める修正案を承認したと、『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが報道。
この決議には厳しい条件がつけられている。サーズデーゲームはシーズン第13週から第17週の間のみフレックスにすることができ、4週間前に通知する必要がある。また、1年間にフレックス化できるサーズデーナイトゲームは2試合のみ。決議では、TNFのフレキシブルなスケジューリングは“試験的なもの”であると言及されている。
NFLのメディアおよびビジネス部門責任者であるブライアン・ロラップは月曜日に声明で「サーズデーナイトフットボールの各パッケージに、フレキシブルなスケジューリングの要素を追加した。これにより、私たちは日曜午後を含むすべてのテレビパッケージで、フレキシブルなスケジューリングの要素を持つことになった。これはファンにとって最も魅力的なスケジュールを実現するために最も重要なことだと考えており、そのために相当な議論を重ねてきた。3月に議論をしてから、28日前までにゲームをフレックス化するなどの制限が追加された」と述べている。
Owners opposing Thursday night flex scheduling raised a variety of concerns, including travel logistics and impact on fans. The NFLPA also was opposed to it. But owners voted it through, opening the possibility Amazon’s TNF schedule could shift once or twice late in the season. pic.twitter.com/50Ed28VvNH
— Tom Pelissero (@TomPelissero) May 22, 2023
「サーズデーナイトのフレックススケジューリングに反対するオーナーたちは、移動のロジスティクスやファンへの影響など、さまざまな懸念を表明した。NFLPA(NFL選手会)もこれに反対している。しかし、オーナーたちがこれを可決したため、“Amazon(アマゾン)”のTNFスケジュールはシーズン後半に1回あるいは2回、変更される可能性がある」
「2023年 決議JC-6」
「2023年決議JC-2(前述)において本会はサーズデーナイトフットボールのパッケージと関連するショートウイークのためのスケジュール修正を承認した。
また、サーズデーナイトフットボールはフレキシブルスケジューリングのない唯一のプライムタイムのパッケージであることから、本会はトライアルとしてサーズデーナイトフットボールのスケジュールにフレキシブルスケジュールと”TBD”スケジュールの両方、もしくはいずれかを適用することを望んでいる。
そのことから、フレキシブルスケジューリングは木曜日にも拡張され、リーグからの少なくとも28日前の通知によって、シーズン第13週から第17週の日曜日の東部時間20時15分頃への変更を求められることがある(逆もまた然り)。
さらに、リーグのシーズン終盤の“TBD”スケジュールのメカニズムが拡張され、リーグオフィスは当初は“TBD”とされていたゲームを、元々サーズデーナイトゲームに予定されていた試合(これは日曜日に実施される)として、(土曜日、日曜日、月曜日に加えて)東部時間木曜日の20時15分頃に組むことができる。
フレックス、もしくは“TBD”スケジュールによってサーズデーナイトフットボールに出場したチームは7回の出場リミットにカウント(2021年決議 M-1添付4第4項)される。
フレキシブルスケジューリングを理由とした日曜日午後から木曜日夜へのスケジュール変更は、全チーム1回のみとなる。もしくは、どのシーズンにおいてもサーズデーナイトゲーム出場は2試合以内となる。
また、いずれのシーズンにおいても、リーグオフィスはフレキシブルスケジューリングをサーズデーナイトフットボールに2回を超えて適用することはできない。
フレキシブルスケジューリングが2023年レギュラーシーズン内にサーズデーナイトフットボールに対しても適用されない限り、この決議は2023年シーズンのみに効力を持つ。適用された場合、この決議は2024年シーズンにも効力を持つ」
少なくとも28日前にリーグ事務局から通知された場合、各クラブは日曜午後のレギュラーシーズンゲームを木曜日のアメリカ東部時間20時15分頃に変更することを求められる可能性がある(その逆も同様)。シーズン終盤の流動的なスケジュールの仕組み――日時が“未定”と表示される――はフレックス化の可能性の一部として、サーズデーゲームを充実させるために使用することができる。このシナリオでは、例えば、ピッツバーグ・スティーラーズがシーズン第15週に臨むインディアナポリス・コルツ戦が、サーズデーナイトに変更される候補となり得る。
反対派のオーナーとNFLPAがこの提案に問題を提起し、移動のロジスティクスやファンの移動への影響について懸念を表明したにもかかわらず、この決議は行われたとペリセロは報じた。
今年3月にこの提案を強く批判していたニューヨーク・ジャイアンツの共同オーナーであるジョン・マーラは、投票結果に“失望したものの、驚きはしなかった”と報道陣に明かしている。
懸念の声があがっているものの、NFLのプライムタイムの試合を重視する意見はそれに勝り、TNFの試合が年間で最大2試合、フレックスになる可能性が出てきた。月曜日の決議により、プライムタイムの各枠がスケジュール変更に対応できるようになり、NFLは視聴者の多い時間帯に注目を集めるゲームを行うことができるようになっている。
NFLが新しいスケジューリングの強みを生かして2023年に必見の試合を実現させられるかに注目だ。
【RA】