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ブロンコスは“一気に状況を好転させられる”タイプのチームだと信じているDEクラーク

2023年06月12日(月) 11:04


カンザスシティ・チーフスのフランク・クラーク【AP Photo/Reed Hoffmann】

ディフェンシブエンド(DE)フランク・クラークはデンバー・ブロンコスと契約を結んだことにより、スーパーボウルの前回王者であるカンザスシティ・チーフスから、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)西地区で最下位だったチームに移ることになったが、ブロンコスには形成を逆転させるために必要なピースがすべてそろっているとクラークは信じている。

現地9日(金)、クラークはポッドキャスト『Undefined with Josina Anderson(アンディファインド・ウィズ・ジョシナ・アンダーソン)』で「彼らの成績については何とでも言えるけど、フットボールを知っていれば、理解していれば、ここが一気に状況を好転させられるタイプのチームだと分かるはず。見てきたから分かる。彼らはただ仕事を達成するためにいくつかのピースを加える必要があるだけ。彼らは俺を追加するという正しいことをしたと思う」と語った。

それはまさに新加入のフリーエージェント(FA)選手が言いそうな内容だが、クラークは試合を支配する可能性を秘めたディフェンスに加入している。

クラークはキャリア通算で58.5回のサックを決めており、そのうちの23.5回はブロンコスの地区ライバルであるチーフスでの4年間で記録したものだ。クラークはチーフス時代にプロボウルに3回選出され、スーパーボウルリングを2つ手に入れている。クラークはラインバッカー(LB)ランディ・グレゴリーや、今オフシーズンにチームに加入したDEザック・アレンと共に、パスラッシュで活躍するはずだ。また、セカンダリーにも、若手コーナーバック(CB)パット・サーテイン二世を筆頭に、有能な人材がそろっている。

ブロンコスは被得点で14位、被ヤードで7位という成績で昨季を締めくくったが、オフェンスの支えがほとんどなかったことから、こうした成績はあまり意味をなさなかったと言えよう。ブロンコスは最初の12試合で試合平均被得点が17点であり、24点以上を許したのは1試合だけだった。そのようにして守備陣が素晴らしい成果をあげていたにもかかわらず、その間のブロンコスの成績は3勝9敗という悲惨なものとなっている。その後、シーズン終盤には疲労が影響したからか、最後の5試合においては試合平均で31点を許すようになった。

優勝争いに加わっているチームでは、少なくともこれほど深刻な経過にはならないだろう。クラークは2023年にブロンコスがそうしたチームになることを願っている。

攻撃陣についても、新ヘッドコーチ(HC)ショーン・ペイトンの指揮下で大きく改善されることが予想されている。これまでも殿堂入りが確実なコーチの下でプレーする機会に恵まれてきたクラークは、ペイトンHCを、自身が出会った3人目の殿堂入りが確実なコーチだと評している。

「初めて一緒にプレーする機会を得たコーチは、殿堂入りが確実なピート・キャロルだった」と語ったクラークはこう続けている。「2人目はアンディ・リード。殿堂入りするコーチだ。3人目はショーン・ペイトン。彼が殿堂入りするコーチになるのは間違いないだろう。だから、結局のところ、コーチを見たら、すべてがうまくいくんだ。次の段階は勝利の伝統を築くことだ。チームとして、物事を成し遂げられるような土台を築く。それが次のステップだと思っているし、ワクワクしている」

当然、クラークの新チームに対する構想は、3月に自分を放出したチームであるチーフスが7年前からずっと頂点に立ち続けている地区で実現させなければならないものだ。10月には3週間に2度、ブロンコスの一員としてチーフスと対戦することになっているが、少なくとも現時点において、クラークは挑発的な発言をしたり、敵意をむき出しにしたりはしていない。

「俺はK.C.での時間を楽しんでいた」と振り返ったクラークは「すでに言った通り、俺はみんなと築いた関係を楽しんでいた。あそこにいる人に対して悪い感情はひとつもない。だけど、前に進む時が来た。新たな始まりの時を迎えたんだ」と続けている。

【RA】