QBハーツとQBフィールズに“類似点”があると見ているベアーズLBエドワーズ
2023年06月19日(月) 12:55ラインバッカー(LB)T.J.エドワーズは今オフシーズン、昨季にNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンに輝いたフィラデルフィア・イーグルスから3勝しか挙げていないシカゴ・ベアーズに移籍したことで環境の変化を経験したが、チームのクオーターバック(QB)ポジションには親しみを感じているようだ。
先週、エドワーズは『SiriusXM NFL Radio(シリウスXM NFLラジオ)』で「ジェイレン(ハーツ)について1つ言えるのは、あいつはいつも落ち着いていて冷静だということ。だから、俺たちはとても頼りにしていた。単純に、いつでも心を落ち着かせてくれる存在だったからな。ジャスティン(フィールズ)にも似ているところがある。みんなが混乱して彼の方を見るときとかも、彼は動揺しているふうには見えないんだ」と話している。
フィールズがNFLでの3シーズン目を迎えることを踏まえると、この比較はタイムリーなものだと言えよう。
フィールズより1年早くNFL入りしたハーツは2022年、イーグルスの将来を担う重要な礎となるべく、大きな飛躍を遂げた。パス成功率(66.5%)とタッチダウンパス(22回)、パサーレーティング(101.6)でキャリアハイを更新したハーツは、ランニングバック(RB)のデリック・ヘンリー(テネシー・タイタンズ)とオースチン・エイケラー(ロサンゼルス・チャージャーズ)に並ぶNFL内2位のタッチダウンラン数(13回)も記録している。
そうした成績から、AP通信NFL最優秀選手賞(MVP)の投票でカンザスシティ・チーフスのQBパトリック・マホームズに次ぐ票を集めたハーツは、安定した存在感でイーグルスをフランチャイズ史上4度目のスーパーボウル出場に導いた。
ベアーズが最下位から這い上がるには、リーダーシップとパフォーマンスの両面で、フィールズがハーツのような飛躍を遂げる必要がある。
昨季、ベアーズは最初の3試合で2勝1敗を収めて多くの人を驚かせたが、その後の14試合中13試合で敗北した。フィールズは今後、そうした失敗を繰り返さないことを期待されるだろう。また、フィールズは攻撃陣のリーダーとして、今季からベアーズの1番手ワイドレシーバー(WR)の役割を担うことになったD.J.ムーアの適応をサポートし、ランニングバック(RB)デビッド・モンゴメリーといったベテラン選手が抜けた穴を埋めるためにハドルで声を出す必要もある。
エドワーズはフィールズが持つ、動揺に陥ることを避ける能力を称賛しているものの、ハーツと同じような形で飛躍を遂げたければ、フィールズはポケットでの動きを劇的に改善させることが求められるはずだ。
昨季、フィールズはリーグで最多となる55回のサックを喫している。それは1,143ランヤードを稼ぐのにつながった電撃的なスクランブル能力によっていくらか相殺されたとはいえ、より大きな危険にさらされ、ドライブを始める前に終わらされる傾向を強める欠点であることに変わりはない。
フィールズは昨季、2,242パスヤード、タッチダウン17回、インターセプト11回という成績を残した。サックの問題を改善することは、こうした凡庸なパス記録を伸ばすのにも役立つだろう。
メンタル的な強さだけではなく、フィールズがそのために必要となる身体的なツールをすべて兼ね備えていると考えているエドワーズは、次のように語った。
「彼はとても強い腕を持っていて、今回のOTA(チーム合同練習)やミニキャンプを通してずっと、ものすごく正確に投げていた。特に、単にヘルメットを被るときとかに、彼は足の要素をあまり加えないから、見ていてワクワクする。あらゆるプレーを生み出せて、このチームを引っ張ることができる選手と一緒にプレーできるのは本当に楽しみだ。彼は間違いなくそういう選手だ。本当に、一緒にいてワクワクする」
フィールズが9月に、エドワーズがオフシーズン中に目にした姿をファンに見せれば、ベアーズとイーグルスの再建についても比較できるようになるだろう。
【RA】