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チームから声がかかるのを待つFAのTEマーセデス・ルイス、「俺はただ戦いたいだけ」

2023年06月26日(月) 11:06


グリーンベイ・パッカーズのマーセデス・ルイス【Aaron M. Sprecher via AP】

キャリア17年目を迎えた2022年シーズンに、タイトエンド(TE)の最多出場シーズン記録に並んだマーセデス・ルイスより、NFLで過ごした時間が長いと言える選手は少ない。しかし、引退する準備をまだしていないルイスは、キャリア18年目にいずれかのチームに所属する機会が訪れるのを待っていると明かした。

『Associated Press(AP通信)』によると、ルイスは「ビジネスの側面は理解している。代理人はいくつかのチームと交渉してくれているけど、世間話程度だ。各チームはロースターとか必要なものを把握しようとしているんだと思う」とコメントし、こう続けたという。

「でも、過去3年間の映像を見たら、俺の能力に何の衰えもないことが分かるはず。俺は最高のブロッキングタイトエンドだ」

2006年ドラフトでジャクソンビル・ジャガーズから1巡目指名を受けたカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)出身のルイスは、そこに12年間在籍して4,502ヤードを積み上げた。プロボウルに選出された2010年シーズンには、1シーズンあたりのタッチダウン数で当時のフランチャイズ記録(10回)に並んでいる。

ジャガーズ在籍期間は2017年シーズンをもって終了したものの、ルイスはその後すぐにグリーンベイ・パッカーズに入団。そこでパスキャッチャーではなく、主にブロックを担当するタイトエンドとして起用されたルイスは、直近の2シーズンで全試合に先発出場している。

要するに、現在39歳のルイスは17シーズンで5,084レシーブヤード、タッチダウン39回を記録し、NFLでの約20年間を通してキャッチ平均11.7ヤードを記録してきた。年齢を重ねているにもかかわらず、ルイスは適切なチームで信頼に足る貢献者になれるだけのスキルが自分にはまだあると信じている。この6年でケガによる欠場が1試合のみと、常に健康状態を維持しており、自分の能力が今も高いレベルにあると考えているスミスは、次のように強調している。

「年長の選手にとって、選ばれない可能性がある状況は2つある。ひとつは、役割に対してプレーのレベルが落ちていること。もうひとつは、高すぎる金額を要求していること。自分はそのどちらでもない。俺はただ戦いたいだけだ」

ルイスが次の移籍先を見つける上で乗り越えなければならない主なハードルは、タイトエンドをロースターに加える必要があるチームが少ないという現状だ。今年のドラフトでは15人のタイトエンドが指名され、そのうち9人が3巡目以内に獲得されている。とはいえ、ベテランがいると、新人選手の指導に役立つというメリットがあり、ルイスもその事実が自分に有利に働くと考えているようだ。

現時点では選択肢が乏しいため、各チームがロースターを確定し始め、負傷者が出てくるまでの間、ルイスはトレーニングキャンプ、あるいはそれ以降まで連絡が来るのを待たなければならないかもしれない。しかしながら、タイトエンドによる最多出場シーズン記録を塗り替えることになる2023年シーズンでの出場機会を切望しながらも、ルイスはこれほど長くプレーしてこられたありがたみと、ここまで来るのに費やしてきた努力を振り返り、次のように話している。

「(ユースリーグの)ポップ・ワーナーでプレーしていた7歳か8歳のとき、自分に考えることができたのは、地元で一番になるということだけだった。俺はそうしたし、高校での競い方を学んで、カレッジではかなり活躍した。去年、UCLAの殿堂入りを果たしたことは大きかったけど、今は18年目を迎える可能性があることに大きな意味がある」

「それは単純に、努力は報われるということを示す。それを楽しみにしているし、ソワソワもしている。急いで次の行き先を見つけたい。でも、まだそれができるということは間違いなく光栄なことだ」

【RA】