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加入するチームの“勝利と困難の克服に貢献したい”とFAのRBダルヴィン・クック

2023年06月26日(月) 13:44


ダルヴィン・クック【AP Photo/Charlie Neibergall】

フリーエージェント(FA)のダルヴィン・クックは獲得可能な質の高いランニングバック(RB)の筆頭であり、自分に選択肢があることをクック本人も理解している。

では、クックはどこに向かう可能性があるのか?

プロボウルに4度選出された経歴を持つクックは、6月初めにミネソタ・バイキングスから出し抜けにリリースされた。そのクックの移籍先として最も有力視されているのはマイアミ・ドルフィンズだ。しかし、クックが2023年に入団を検討する可能性があるのはドルフィンズだけではない。

クックは『SiriusXM NFL Radio(シリウスXM NFLラジオ)』に出演した際に「俺が故郷(マイアミ)に戻るって多くの人が予想しているだろ。(ニューヨーク)ジェッツに行くと予想する人も多い。今はいろんな話が出ているけど、俺にとって重要になるのは、最適な状況に身を置いて、誰かが新たにスタートするのを手助けすることだ」と語り、こう続けている。

「誰かが勝利し、困難を乗り越えることに貢献できるようなピースになりたい。どんな状況になったとしても、たとえば自分の出場機会が減ったとしても、トロフィーを掲げられるような完ぺきな状況にいられるんだったら、俺は構わない。ボールを手にして誰かの勝利に貢献し、次のページをめくることができるような場所に行きたいだけさ」

ドルフィンズは2023年にラヒーム・モスタートおよびジェフ・ウィルソンと再契約したため、ランニングバックが不足しているわけではない。とはいえ、彼らにランニングバックをもう1人加える余地があるのは確かだ。ドルフィンズに入団すれば、クックは十分なサポートを受けながらロースターのトップバックになるだろう。

この4シーズンでいずれも249回以上のキャリーを記録してきたクックにとって、そうしたサポートは必要なのかもしれない。その間に、バイキングスのランゲームで多くの仕事を担っていたクックは、体調面でもそれによる影響を受けており、長らく肩に問題を抱えていた。そのため、クックは2019年から2021年にかけてのそれぞれのシーズンで、2試合以上の欠場を余儀なくされている。

その後、肩のケガに対処したクックは、今後は何も心配がないと信じているようだ。

クックは「それはこのオフシーズンに終わらせた。ここ数年ずっとそれを抱えながらプレーしてきた」と話している。「それはボールを持っているときに常に頭の片隅にあることの1つで、次のプレーをどう乗り切れるか、どうすれば生産的なプレーができるかって考えていた。でも今は、心の奥底からそれを取り出して、終わらせた。予定通り、プレーする準備を整えているし、医師の許可が下りれば、トレーニングキャンプにも間に合うはずだ」

「気分は最高だし、健康で、毎日トレーニングしている。だから、準備はできているぜ。単純にネジを締めて、肩が安定していることを確かめるだけさ」

2022年はクックが初めてレギュラーシーズンの全試合に出場したシーズンとなった。また、それはトレード先が見つからずクックの放出を選んだバイキングスでの最後のシーズンにもなっている。

クックにはまだ大きな価値がある。ドルフィンズに加わった場合、クックはバックフィールドの強力な武器となって、すでにパスゲームで大きな威力を発揮しているユニットのバランスを保つことで、すぐにそのオフェンスに磨きをかけるはずだ。

ドルフィンズについて、クックは「ああ、アウトサイドでフィールドを広げられる選手がいるのは、エキサイティングな状況だな」と語っている。「ディフェンスはかなり堅実だと思う。トゥア(タゴヴァイロア)がフィールドに出るとき、彼らは勝ち星を挙げている。あなたが言うように、ランニングバックとしては特定のスキームを求めているし、俺は自分の得意なスキームが何か分かっている。それはつまりアウトサイドゾーンで、マイアミ・ドルフィンズがやっていることだ。だからまあ、最適な場所になるんだろうな。あなたの言う通り、ロースターがそれを物語っている」

一方のジェッツは、ルーキーシーズンに爆発的なランナーとして一時的に輝きを放つも、膝を負傷して戦線離脱を余儀なくされたRBブリース・ホールの復帰を待っているところだ。そこに加わった場合、クックは一流のバックフィールドコンビの片割れとなるだろう。

フィットするかどうかにかかわらず、クックは自分に選択肢があることを理解している。彼がスーパーボウルを現実的に狙えるほど強力なロースターに入るのは時間の問題だろう。

「お金はついてくるものだ。外に出てクレイジーなことのためにプレーするつもりはない」と強調したクックは「もちろん、プレーする場所は合理的じゃないと。でも、自分が最終的に行き着くところは、ダルヴィン・クックが勝利に貢献するために、どんなロースターがベストなのかということだと思う。それはつまり、自分がそこに入って、誰かが試合に勝つのに貢献できるような、素晴らしい状況がたくさんあるようなところだ。それが俺のやろうとしていること。俺はただ自分の指に(スーパーボウル)リングをはめようとしているだけ。良いプレーをしてあとは成り行きに任せる」と続けた。

【RA】