ニュース

厳しいRB市場で失敗に終わったトレード交渉の詳細を明かすチャージャーズのエイケラー

2023年07月19日(水) 10:42


ロサンゼルス・チャージャーズのオースチン・エイケラー【AP Photo/Chris Carlson】


フランチャイズタグをつけられた選手たちが新契約に合意する期日にあたる現地17日(月)、注目を集めていた3人のランニングバック(RB)――ニューヨーク・ジャイアンツのセイクワン・バークリー、ダラス・カウボーイズのトニー・ポラード、ラスベガス・レイダースのジョシュ・ジェイコブス――は新契約を結べないまま期限を迎えた。

チャージャーズのRBオースチン・エイケラーを含め、長期契約締結期限における散々な結果に不満を募らせているリーグの選手たちはそれぞれの考えを表明している。

28歳のエイケラーは今年3月にトレードの可能性を追求する許可を要請した後、自分自身の契約交渉に取り組んできた。チャージャーズとの交渉は行き詰まっていたものの、5月にインセンティブが追加された契約に合意したことで解決している。

月曜日、チャージャーズを離れる寸前のところまでいったのかと質問されたエイケラーは、トップランニングバックがトレードを要請することが実際どれほど難しいかについて語った。

エイケラーは『CBS Sports Radio(CBSスポーツ・ラジオ)』で次のように話している。

「それはない。いろんな負担があったからだ。俺を獲得するには高順位の指名権をトレードする必要があった。チャージャーズは高順位じゃなかったら俺を手放すつもりはなかった。つまり、そこで俺の価値を認めてくれていたんだ。トレード追求を許可したときの彼らの反応は面白かったよ。彼らは“OK、でもこういうタイプの指名権を獲得してほしい”って言ってきて、それは決して下位の指名権じゃなかったのに、“でも、そういうタイプの選手に支払うような金額を君に払うつもりはない”って感じだった。だから、“もしトレードされるなら、このレベルでトレードされなければならないが、チームにとどめるとしても、私たちはそのレベルでキープするつもりはない”っていう感じで、それはある意味面白かった」

「彼らにとっては、理にかなっていると思う。いいとこ取りをしているんだから。彼らは有利な立場にある。だから、そこから何かを得ることも、(トレード先のチームが)高順位の指名権を手放さなければならないような形の新契約を手に入れたり、契約を再構築したりすることも、自分にとってはきついことだった。自分が置かれていた状況を包み隠さず話すとそうなる」

2022年シーズン、エイケラーはキャリアハイとなる915ランヤード、タッチダウンラン13回を記録。さらに、722レシーブヤード、タッチダウンレシーブ5回もマークした。また、エイケラーは2年連続でトータルタッチダウン数(18回)でリーグトップに輝いている。

チャージャーズでキャリア7年目を迎えようとしているエイケラーは現在のRB市場について率直な心境を語ってきた。しかし、だからといって、オフシーズンの準備が本格化している中で、自分がたどり着いた結果を否定しているわけではない。

エイケラーは「ほら、俺は4年契約にサインしただろ」とコメントしている。「プレーを続ける機会をまた得られたことにとても感謝している。外に出て、また高いレベルでプレーするつもりだ。ただ、今は保証がない分、プレッシャーも大きい。今季中に何かが決まらなければ、俺は今季限りでフリーエージェント(FA)になる可能性もある」

RB市場の先行きは不透明だが、ファンは少なくともあと1シーズン、パウダーブルーのユニフォームに身を包んだエイケラーを見ることができる。

【RA】