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プレシーズン初戦で序盤のつまずきから立て直したコルツ新人QBリチャードソン

2023年08月14日(月) 12:57


インディアナポリス・コルツのアンソニー・リチャードソン【NFL】

現地12日(土)、インディアナポリス・コルツからドラフト全体4位指名を受けた新人クオーターバック(QB)アンソニー・リチャードソンは、バッファロー・ビルズに敗れたプレシーズン初戦で不安定なスタートを切ったものの、途中で立て直しを図った。

ダイナミックなクオーターバックであるリチャードソンは3回目のドロップバックで受けたプレッシャーによって急がされ、高いパスを放った結果、ビルズのコーナーバック(CB)デーン・ジャクソンにインターセプトされ、コルツの最初のドライブはそこで終わった。このプレーではワイドレシーバー(WR)アイザイア・マケンジーとのミスコミュニケーションもあった可能性がある。

コルツの3回目のドライブで落ち着きを取り戻したリチャードソンは、自身の強い腕を披露しながらいくつかのパスを成功させ、より高い決断力を持っているような様子を見せた。2年目のWRアレク・ピアースがとらえきれなかったことから、リチャードソンは30エアヤード以上の華麗なディープショットを成功させられなかったが、それはリチャードソンの良い面を強調するタイプのトスだったと言えよう。リチャードソンは縦方向のボールが得意だ。その一方で、アンダーニースパスは練習が必要だと言える。

ベテランQBガードナー・ミンシューと交代する前に、リチャードソンはパス12回中7回を成功させて67ヤード、インターセプト1回、キャリー2回で7ヤードを記録。ミンシューは最初に参加したドライブで連続してサックを浴びたものの、次のポゼッションではビルズのバックアップ選手たちを粉砕している。ミンシューはパス6回中6回成功で72ヤードを記録し、ランニングバック(RB)ジェイク・ファンクのタッチダウンランを後押しして前半を締めくくった。

『WTHR』のドミニク・ミランダによると、コルツの1年目のヘッドコーチ(HC)シェーン・スタイケンは試合後にリチャードソンについて「彼には素晴らしい冷静さがあると思った」と述べたという。「序盤のインターセプトは私のミスだ。もっとうまくやらなければならなかった。彼は効率的だったと思う。ポケットの中で落ち着いていた。いいところがたくさんあった」

コルツはプレッシャーを避け、時間通りにボールを出せる経験豊富な司令塔であるミンシューの実力を知っている。プレシーズンの残りの期間においては、スタイケンHCがリチャードソンにファーストチームのレップスのほとんどを与えて成長を促すか、シーズン初戦の先発をベテラン選手に任せるかどうかが疑問となっている。

「またフットボールをプレーできただけで楽しかった」と語ったリチャードソンは「最初のドライブはベストではなかった。ターンオーバーを抑えて、スーパーマンになろうとしないようにしないと。最初の経験は全体的にかなり良かったと思う」と続けている。

リチャードソンが最初のプレシーズンゲームで見せたものは、コルツのキャンプでささやかれていたことを反映していた。つまり、リチャードソンには潜在能力があるものの、課題はまだあるということだ。特にプレッシャー下でのフットワークは改善の余地がある。運動能力が高く、強い腕を誇る多くのクオーターバックに見られるように、リチャードソンは常に足をうまくセットできるわけではなく、それによってターゲットから外れたボールを投げることがあるのだ。リチャードソンがパスに失敗するとき、ほとんどの場合で高く投げており、そのうちのいくつかは狙ったターゲットの後方に飛んでいた。

フロリダ大学出身のリチャードソンを指名したとき、コルツは彼にレップスが必要であることを分かっていた。それは現在も変わっていない。一度ゲームに慣れると、リチャードソンは天性の能力を光らせた。残りのキャンプとプレシーズンは21歳のリチャードソンの成長にとって大きな意味を持つだろう。

【RA】