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コルツが2023年シーズンに向けて新人QBリチャードソンを先発に指名

2023年08月16日(水) 10:01


インディアナポリス・コルツのアンソニー・リチャードソン【NFL】

インディアナポリス・コルツがプレシーズンゲームを1つ終えた後にクオーターバック(QB)争いに終止符を打っている。

現地15日(火)、ヘッドコーチ(HC)シェーン・スタイケンが新人QBアンソニー・リチャードソンをシーズン第1週の先発に指名した。

『WISH-TV』によると、リチャードソンは先発に指名されたことについて火曜日に「正直、衝撃を受けた」と明かしたという。「タイトルを取るために努力してきたけど、タイトルがすべてじゃない。QB1とされているけど、チームのためにちゃんと準備を整えるつもり。その水準に達することができるよう助けてくれる仲間たちがあのルームにはまだいる。彼らにはいつも感謝している」

コルツはリチャードソンと、今オフシーズンに1年契約を結んだベテランQBガードナー・ミンシューに交代でファーストチームの役割を任せる形でトレーニングキャンプを迎えた。先発の発表を早めたことにより、コルツはキャンプ最終週と残り2つのプレシーズンゲームでドラフト全体4位指名したリチャードソンの育成に専念できるようになっている。

また、この決断によってスタイケンHCはオフェンスをリチャードソンのダイナミックなデュアルスレット能力に合わせて調整できるようにもなった。

身長約193cm、体重約111kgのリチャードソンは魅力的なスキルセットを携えてNFL入りしている。彼には大砲のような腕とランでタッチダウンを決める能力が備わっているのだ。とはいえ、フロリダ大学で先発を務めたのはわずか13試合で、そのうち12試合は2022年シーズンでのことだった。そのため、リチャードソンは可能な限りすべてのレップスを必要としている。

先週末に行われたバッファロー・ビルズとのプレシーズン初戦で、リチャードソンは最初のドライブでインターセプトを喫した。リチャードソンがプレッシャー下で放ったパスにワイドレシーバー(WR)アイザイア・マケンジーがうまく合わせられず、インターセプトにつながってしまったのだ。それは新人QBにとって勉強になる経験となっただろう。それ以降、リチャードソンは落ち着きを取り戻し、腕と足でプレーメイク能力を見せつけた。最終的にはWRアレク・ピアースが落としたことにより、タッチダウンにはつながらなかったものの、リチャードソンはこの日最後に参加したシリーズで美しいディープボールを放っている。

フットワークにはまだ成長の余地があるとはいえ、リチャードソンは電撃的なシグナルコーラーになりうる身体能力を備えていると言えよう。見事なディープボールを持ち味としているリチャードソンは、縦方向のトスで最高のパフォーマンスを見せる。今後、調整しなければならないのはアンダーニースのトスだ。

賢明にも、コルツはリチャードソンにフィールドで学ばせようとしている。

『Indy Star(インディ・スター)』によれば、リチャードソンは「今のところ、準備はできていると思う。でも、準備ができているかどうかなんて、俺が言えることじゃない」とコメントしたという。

コルツがドラフト1巡目の上位でリチャードソンを指名したのは、驚異的な長所が評価されたからだ。2023年には成長痛が伴うだろうが、若いクオーターバックを最初から起用するのはコルツにとって正しい選択だろう。

アンドリュー・ラックの引退後、ベテランQBを次から次へと入れ替えてきたコルツが、ついにフランチャイズの顔となりうる若いシグナルコーラーを獲得した。最初からリチャードソンを先発させ、厳しい環境で成長させることは正しい動きに違いない。コルツがキャンプ中にミンシューとの競争を長引かせることにこだわらなかったのは、コーチングスタッフの賢明な判断だ。

【RA】