ジェッツOLの連携は「まだこれからだ」とQBロジャース
2023年08月17日(木) 12:53HBOの『Hard Knocks(ハード・ノックス)』の最新エピソードで、ニューヨーク・ジェッツのヘッドコーチ(HC)ロバート・サラーは、苦戦しているチームのオフェンシブライン(OL)に対して厳しい言葉を口にした。現地16日(水)、同じユニットについて質問されたジェッツのクオーターバック(QB)アーロン・ロジャースは、もう少し慎重に、また希望を込めて言葉を選んだ。
ジェッツがタンパベイ・バッカニアーズとの合同練習を終えた後、ロジャースは「今日はフロントのプレーが良くなったと思う」と語った。
「まだこれからだ」
ジェッツはロジャースを守るオフェンシブラインについての疑問を抱きながらトレーニングキャンプに入ったが、その問題は最近さらに悪化しているようだ。『Hard Knocks』の映像では、サラーが先週のカロライナ・パンサーズとのプレシーズンゲーム前にオフェンシブラインを挑発する声が聞こえてくる。両チームの合同練習の報告によると、ジェッツは安定したブロックができずに苦労しているとのこと。
「殿堂入りのクオーターバックがいたとしても、1,000万ドル(約14億6,388万円)以上稼ぐレシーバーが2人いたとしても、攻撃部門年間最優秀新人選手がいたとしても、ランニングバックのポジションにすごいスキルを持った選手がいたとしても、フロントの大男たちが、自分たちが誰であるかを変えない限り、何も意味がない」とサラーは言う。
「コーチとして、組織として、私たちが望む以上に、君たちがそれを望まなければならない」
サラーのスピーチは短期的には効果を上げたようだ。ジェッツはパンサーズに対して27-0で勝利し、試合中にサックを1回も許さなかった。しかし、今週のバッカニアーズとの練習で問題が再発した。
とはいえ、ロジャースが指摘したように、ジェッツはまだ先発5人がそろっていない。レフトタックル(LT)候補のドゥアン・ブラウンは現在も欠場中だ。先発ガード(G)のレイケン・トムリンソン(足)とアライジャ・ヴェラタッカー(足首)はともに今週の練習を休んでいる。ジェッツはまた、キャンプで主にセカンドチームとして活動していた2巡目指名のセンター(C)ジョー・ティップマンをローテーションで起用しようとしている。
ラインにはもうひとり、チーム内で解決できる可能性があるオフェンシブタックル(OT)マカイ・ベクトンがいるが、復帰が遅れている。元1巡目指名選手であるベクトンはここ数年、健康維持と体格維持に苦労しており、今季にどのような貢献ができるかは未知数だ。
ベクトンは実戦に復帰したが、サラーHCは水曜日、ここまでベクトンが一軍の練習に出ていない理由は、まだ1試合を通してプレーできるかどうか確信が持てないからだと述べた。しかし、サラーHCはまた、ベクトンはオフェンシブタックルの両スポットで検討されており、近いうちにライトタックルでも起用されるかもしれない、ともつけ加えている。
ベクトンはこれまでNFLではレフトタックルでの出場経験しかない。昨シーズンは全休し、2021年には1試合しか先発しなかったが、24歳のベクトンは2020年にはルーキーとして14試合中13試合に先発出場した。
ロジャースはフロントの欠員がジェッツのOLの連携を損ねていると考えている。選手たちの健康状態が良くなり、ブラウンが戻ってくれば、事態はすぐにでも好転し始めるかもしれない。
「(誰かが)一緒にプレーしている選手たちの連携について質問してきたが、そのいくつかのは解決し始めるのではないかと思っていた」とロジャースはコメントし、「明らかに、それはまだ起こっていないが」と続けた。
「ポジションは取り合いだ。だから、それがキャンプの魅力であり、同時に闘いでもある。何人かの選手たちと話している中で、俺たちには連携が必要だと思った。それは来週の終わりかもしれない。シーズン開幕とプレシーズン最終戦の間にある1週間かもしれないが、ポジションが取り合いなのは間違いない」
【KO】