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ジャガーズが全体1位で指名しなかったことに「感謝している」とライオンズDEハッチンソン

2023年08月18日(金) 11:28


デトロイト・ライオンズのエイダン・ハッチンソン【Kevin Sabitus via AP】

2022年のNFLドラフト開始までの数カ月間、ハイズマン・トロフィーの最終候補に残ったミシガン大学のディフェンシブエンド(DE)エイダン・ハッチンソンは全体1位指名の有力候補だった。ところが唐突に、彼はそうではなくなった。

全体1位で指名することができたジャクソンビル・ジャガーズはジョージア大学のDEトラヴォン・ウォーカーを獲得。全体2位の指名権を持っていたデトロイト・ライオンズが地元出身のハッチンソンを見送るはずがなかった。

ジャガーズは今週、ライオンズの施設で合同練習を行っており、両チームは現地19日(土)にプレシーズンゲームで対戦する。

ドラフトで自分を指名しなかったチームのリストを手元に置いておき、それをモチベーションにする選手もいる。だが、ハッチンソンはそのような選手ではないようだ。彼はドラフトで自分を見送った唯一のNFLチームに恨みを抱いているのだろうか。

『mlive.com.』が報じたところによれば、これに対してハッチンソンは「まったく」と水曜日に答えている。「このチームで満足している。心から感謝しているよ。すべてがうまくいったと思っている。タイミングも絶妙だった。すべてはなるべくしてなったんだ」

ウォーカーはハッチンソンの3,570万ドル(約51億9,327万円)に対して3,740万ドル(約54億4,057万円)と、ルーキー契約でより多くの保証金を得ているかもしれない。だが、ハッチンソンは当時、全体2位として地元のライオンズに指名されることを望んでいたと今週に語っている。

「ドラフトのプロセスが始まった時からライオンズに指名されたかった」とハッチンソンは述べている。

ハッチンソンはミシガン州アレンパークにあるライオンズの施設に近いディヴァイン・チャイルド高校に通っていた。ミシガン大学に進学した彼は最終シーズンに輝かしい成績を残し、自分自身とプログラムを全米の舞台へと導いた。2021年にハイズマン・トロフィーの投票でクオーターバック(QB)ブライス・ヤングに次いで2位となったハッチンソンは、この年にウルヴァリンズのカレッジフットボール・プレーオフ準決勝進出に貢献している。

もちろん、ジャガーズがハッチンソンを獲得する可能性もあった。しかし、ハッチンソンの母親がライオンズのユニフォームを着た幼い頃の息子の写真を公表したときから、彼がデトロイトに残ることは決まっていたも同然だった。

ライオンズも2022年のドラフトは今のところうまくいっていると思わざるを得ない。ハッチンソンはライオンズでの最初のシーズンでサック9.5回、インターセプト3回、ファンブルリカバー2回を記録している。ディフェンス部門年間最優秀新人賞の投票ではニューヨーク・ジェッツのコーナーバック(CB)ソース・ガードナーに次ぐ2位につけた。

一方のウォーカーはルーキーながら活躍を見せたものの、サック3.5回、ファンブルリカバー1回、インターセプト1回という結果にとどまり、どちらかと言えばオフ・ザ・ボールの役割を担うことが多かった。さらに、ライオンズはシーズン第14週にジャガーズを40対14で破っている。

そしてハッチンソンは、ここ最近では記憶にないほど大きな期待を寄せられている今季のライオンズで、ベストプレーヤーの一人になれるかもしれない。本人も自分にとってのベストはこれからだと信じているようだ。

「俺の可能性は無限だと思っている」とハッチンソンは言う。「本当にそう感じている。俺はまだ自分のポテンシャルを引き出せていない。ひたすら努力を積み重ね、毎日すごく良くなっているのを感じている。今年は楽しい年になりそうだぜ」

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