コマンダースがサム・ハウエルを開幕戦QBに指名
2023年08月19日(土) 11:05ワシントン・コマンダーズのヘッドコーチ(HC)ロン・リベラは当たり前のことを先延ばしにしても無駄だと悟った。
現地18日(金)、チームは2年目のクオーターバック(QB)サム・ハウエルを正式に第1週の先発に指名した。
リベラは『The Washington Post(ワシントン・ポスト)』のニッキ・ジャブバラを通して「サムはわれわれの男だ。彼がわれわれの先発だということにとても自信を感じているし、安心している」とコメントした。
リベラはハウエルを先発に指名するのはボルティモア・レイブンズとの合同練習が終わってからにしたいと話していた。リベラは先発QBについて攻撃コーディネーター(OC)のエリック・ビエネミー、QBコーチのタビタ・プリチャードと議論する必要があったため、今回の指名は今週始めのハウエルの先発指名を断念した後に決定した。
金曜日、リベラは「ボルティモア戦の最初の練習を終えて、われわれが求めることをこなす能力を確認するという点で、ハウエルのプレーは個人的に高水準だったと思う。とてもいい一日だった。ポジティブなことがたくさんあった。“私が見たかったのはこれだ”と自分自身に言い聞かせたよ」と語った。
ハウエルは金曜日、QB1として開幕を迎えることに「大きな意味がある」と記者陣に話している。
ハウエルは『ESPN』のジョン・カイムを通して「俺の仕事は目の前に待っている。これは始まりに過ぎない」とコメントした。
今回の指名はリベラがハウエルの成長を称賛しながらも、チームがベテランのジャコビー・ブリセットをセンターの後ろに据える可能性を残しておいた数カ月間の終着点である。
ハウエルはQB1の座をリードしてオフシーズンを迎えた。ノースカロライナ大学ターヒールズ出身のハウエルは負けるわけにはいかなかったのだ。彼はつまずかなかった。
リベラは「私はジャコビーに、これは彼がやらなかったことの問題ではないと伝えたかった。これはサムが何をしたかということだ」と話した。
2年目のクオーターバックはこのオフシーズン、決断力、リードを通した成長、そして全体的なプレーでチームに印象を残した。ハウエルの運動能力はコマンダースの攻撃陣に多様性を与え、プロテクションが崩れたときにQBがポケットから脱出することを可能にする。
2022年ドラフト5巡目指名のハウエルは洗練された選手ではないが、優れた腕力とダウンフィールドのレシーバーを狙う大胆不敵な姿勢で成長を感じさせている。
リベラが第1週のアリゾナ・カーディナルス戦をハウエルに託したのは当然だ。これで、コマンダースは6年連続で異なるQBを開幕戦先発に指名することになる。今後、この若いQBがどのようなプレーを見せるのか、もし序盤で苦戦した場合、コーチングスタッフは彼にどれだけの猶予を与えるのかが、本当の注目点だ。
ルーキーの1年間でハウエルが先発したのは第18週、ダラス・カウボーイズ戦の1試合だけだった。その試合ではレッドゾーンでのインターセプトから立ち直り、テリー・マクローリンへの美しいパスを披露するなど、堅実なプレーを見せた。しかし、2017年シーズンのデンバー・ブロンコス戦でのパトリック・マホームズと混同しないようにしよう 。
出場数の不足から来る疑問は、若いシグナルコーラーがシーズン序盤に払拭しなければいけない問題だろう。より多くの映像が利用できるようになり、相手守備陣が彼の傾向に適応した後、彼はどのように反応するのだろうか。不調のとき、どのように立ち直るのだろうか。
QBのポジションがトータルでプラスの影響を及ぼせば、ロスターが過小評価されているコマンダースもNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)で戦えるかもしれない。
リベラとスタッフは、ハウエルがチームにとって重要なシーズンを成功させる最高のチャンスを与えてくれると信じている。22歳のハウエルが失敗してしまったら、ブリセットの出番が待っているだろう。
【AK】