QBハウエルはレイブンズ戦で“期待通り”の活躍とコマンダースHCリベラ
2023年08月23日(水) 12:45先週、公式に先発として指名されたクオーターバック(QB)サム・ハウエルは、現地21日(月)夜、ワシントン・コマンダースがボルティモア・レイブンズを29対28で破ったプレシーズンの試合で、オフェンスをしっかりとリードした。
ルーキーシーズンで1試合しかプレーしていないため、ハウエルは実戦的な練習が必要だ。そんな中、ハウエルは今試合の前半を通してプレーしてパス25回中19回成功で188ヤードを稼ぎ、タッチダウン2回をあげる活躍を見せ、コマンダースが17対14とリードしてハーフタイムを迎える。
チームの公式の発表によると、コマンダースのヘッドコーチ(HC)ロン・リベラは「サムは私たちが期待していた通りのプレーをしたと思う」と話し、次のように続けたという。
「彼(ハウエル)はフィールドに出て、オフェンスをしっかりとコントロールし、ハドルでリーダーシップを発揮し、スクリメージラインでの仕事もよくこなした。彼がやり直したいと思うような状況もいくつかあったが、状況にしっかり対応し、必要なことをしっかりと実行したと思う」
ハウエルは、強い腕力、正確なパス、ポケットの中での落ち着き、そしてプレッシャーから逃れる運動能力を持っている。マンデーナイトゲームではサックをくぐり抜け、ダウンフィールドを見続けて、プレーを決める優れた能力を見せつけた。コマンダースは、この若きQBハウエルの積極的な姿勢を気に入っているはずだ。
「かなり成長したと感じている」とハウエルは語り、「オフェンスにだいぶ慣れて、EB(攻撃コーディネーター/OCエリック・ビエネミー)とここ2試合の経験も得られた。一緒に試合をするのは初めてで、今夜の2ミニッツドリルを経験できたのは俺たちにとってすごく重要だった。この経験からは確実に良いものが生まれると思う。今日の流れには満足しているよ」と続ける。
ハウエルは、他の若いQBと同じように、サックを数回受けるなど、いくつかのミスを犯した。しかし、オフシーズン中に見せていたように、ハウエルはミスを犯した後すぐに立て直している。オープニングドライブでは、ボールを投げ捨てるべきシチュエーションでサックを食らい、第2ダウン残り2ヤードを第3ダウン残り15ヤードに変えてしまった。だが次のプレーでは、中央に強烈なパスを放ち、タイトエンド(TE)コール・ターナーに16ヤードのパスを決め、ミスを帳消しにする。そして、そのドライブは続いた。
ハウエルは2023年シーズンの戦績に響く試合に向けては、このような問題を一掃しなければならないことを認めた。
ハウエルは「オフェンス面では、いいこともあったし、いいドライブもできたと思う」とコメントし、こうつけ加えている。
「もちろん、直すべき点はある。サックを食らったのは2回かな。それも両方とも俺のミスだった。どれだけのサックがあったか正確にはわからないけど、それに関してはもっとよくやるべきだった。直していくよ。だけど、俺たちはいくつもいいプレーを成功させたし、たくさんの選手たちがいいプレーを見せてくれて、2ミニッツドリルもうまくいった。だから、良いところがたくさんあったんだ」
今までのところ、ルーキーシーズンで1試合しか出場していないハウエルの成長に不満を抱く理由は見当たらない。リベラHCが春に、2年目のシグナルコーラーであるハウエルが先発QBとしてオフシーズンを開始する、と最初に発表した時、後からその名前は置き換えられるのではないかと見られていた。だが、そうではなかった。ハウエルはその機会をつかみ、先発の座をものにしたのだ。
「昨年にダラス・カウボーイズとの試合で、あの舞台をどう乗り越えたかが、彼を信頼する理由の一つだと感じた」とリベラHCは述べ、次のように続けた。
「そして、今日の彼のパフォーマンスや、先週のパフォーマンスを見て、前向きになる理由がたくさんある。でも、まだ学ぶべきことがたくさんある。エリックやオフェンススタッフの仕事は本当に素晴らしい。それはエキサイティングだ。本当にね。それがディフェンスの選手たちにも良い影響を及ぼしていると思う」
大変なのはこれからだ。競争が激化し、ディフェンスが戦略を練り、オフェンスの傾向をおさえるようになってくる中、試合が重要になるレギュラーシーズンでハウエルは優れたプレーを継続する必要がある。
【KO】