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カーディナルスQBマレーはPUPリストでシーズンスタート、QBマッコイは放出

2023年08月29日(火) 09:54


アリゾナ・カーディナルスのカイラー・マレー【AP Photo/Ross D. Franklin】

アリゾナ・カーディナルスのクオーターバック(QB)カイラー・マレーはシーズン最初の1カ月で、今年これまでの大半と同じような過ごし方、つまり療養をすることになるだろう。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが報じたところによると、昨年12月12日にACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を断裂したマレーは、PUP(故障者)リストで2023年レギュラーシーズン開幕を迎えるという。つまり、マレーは少なくともシーズン最初の4試合を欠場するということだ。

現地28日(月)、カーディナルスはQBコルト・マッコイを放出したとも発表している。今オフシーズン、マッコイはシーズン第1週の先発になる最有力候補と見られていた。そのマッコイが放出されたということは、カーディナルスと1年目のヘッドコーチ(HC)ジョナサン・ギャノンは獲得したばかりのジョシュア・ドブスか新人のクレイトン・チューンを起用するのだろう。月曜日に報道陣に対応したギャノンHCは、現地9月10日(日)にワシントン・コマンダースと対決するレギュラーシーズン初戦の先発指名を避けた。

「ワシントンへ向かうにあたって有利になると思うから、先発を指名するつもりはないが、誰が先発になるかはいずれ分かるだろう」とギャノンHCは述べている。

また、ギャノンHCは「プランはできていると思っているが、まだ2人がフットボールをプレーするところを見たい。今週、いくつか取り組んでから翌週にもいくつか取り組むが、現状はいい感じだ」とつけ加えた。

トレーニングキャンプにおいてもプレシーズンアクションにおいてもPUPリストに登録されていたことから、マレーはロースター枠には入っておらず、ACLのケガから完全に回復するための時間が与えられている。マレーはそのケガにより、2022年シーズン途中に戦線離脱することを余儀なくされ、手術を受けることになった。負傷のタイミングからすると、1カ月以上欠場してもおかしくないと言える。今年1月、ラポポートはマレーが2023年シーズンの半分を欠場する可能性があると報じていた。

マレーが出場できないことにより、カーディナルスのクオーターバック状況は理想的とは言えないが、それが興味深いものであることに変わりはない。マッコイはマレーの有望な代役としてプレシーズンを迎えたが、カーディナルスは月曜日に彼をリリースしたことでそれを除外した。カーディナルスは先週にクリーブランド・ブラウンズとのトレードでドブスを獲得し、ブラウンズ時代にQBコーチとしてドブスの指導にあたっていた現カーディナルス攻撃コーディネーター(OC)ドリュー・ペツィングが指揮を執るオフェンスに加えている。ドブスはまだチームに長く在籍していないが、カーディナルスはドブスと、マッコイと共にプレシーズンゲームで出場機会を得ていたチューンのどちらを選んでも問題ないと考えているようだ。

ギャノンHCはマッコイ放出の決断について「きつかった」と語っている。

「コルトは素晴らしい――彼は正真正銘のプロで、だからこそこれほど長くプレーしている。これまで何度も別の立場でこのプロセスを経験してきたが、今とは少し違う。難しいからね。彼らが気を配り、多くの犠牲を払って自分の技術に努力を注いでいることを知っている。最終的に、正直に接すれば、彼らは理解してくれると思う。私たちがチームにとって最善となることをするために、やるべきことをやるつもりだということを彼らは分かってくれている。大変な日々さ」

ドブスはオフェンスに加わり、即座にできる限りの力を尽くすことに慣れている。昨季、テネシー・タイタンズはデトロイト・ライオンズの練習生だったドブスを獲得し、すぐに彼に注目。入団から2週間足らずでシーズン第17週と第18週の先発にドブスを指名した。

マレーが復帰するまでカーディナルスに貢献するために、ドブスには再びそのスキルが必要となるかもしれない。

【RA】