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ペイトリオッツがQBザップ、QBカニンガムをウェイバーに

2023年08月30日(水) 09:22


ニューイングランド・ペイトリオッツのベイリー・ザップ【AP Photo/Michael Dwyer】

ニューイングランド・ペイトリオッツが驚きの動きによって、クオーターバック(QB)ベイリー・ザップをカットした。2022年NFLドラフトの4巡目でザップを指名してから、1年後のことだった。『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが現地29日(火)に伝えている。

ペイトリオッツはチームがロースターを53名に減らす期限である火曜日までに、QBルームの再編を終えていなかった。NFLネットワークのトム・ペリセロが報じたところによれば、チームは新人QB/WR(ワイドレシーバー)のマリク・カニンガムもウェイバーにかけたという。この2つの動きを受け、ペイトリオッツのロースターにはQBが1人しか残っていない。先発QBのマック・ジョーンズだ。

ザップは2022年にルーキーとして4試合に出場し、2試合に先発している。グリーンベイ・パッカーズ戦で負傷したQBブライアン・ホイヤーの代役を務め、オーバータイムに持ち込んだ末に敗れた。先発に立ったデトロイト・ライオンズ戦とクリーブランド・ブラウンズ戦で勝利。翌週のシカゴ・ベアーズ戦では調子の出なかったジョーンズと交代するも、敗北している。マンデーナイト戦だったベアーズとの試合では、ペイトリオッツファンが声をそろえ“ザップ”のチャントを送っていた。

このオフシーズンには、ペイトリオッツヘッドコーチ(HC)のビル・ベリチックが、トレーニングキャンプでザップとジョーンズによるQB争いが起こるかとの質問に対応することすらあった。それは実現することなく、キャンプを通じてジョーンズが先発としてのレップスを積み重ねている。

ウェイバーにかけられることになった今、ザップにはNFL全体からの関心が向けられるだろう。新人としてザップはパス92回中65回成功(70.7%)、781ヤード、タッチダウン5回、インターセプト3回をマーク。プレシーズンではペイトリオッツのQBとして最も出番が多く、パス51回30回成功(58.8%)、253ヤード、タッチダウン1回、サック6回という数字を残した。

ペイトリオッツは2022年NFLドラフトの全体137位でザップを指名。これは2023年にNFLで先発を務めるQBサム・ハウエル(ワシントン・コマンダース)、ブロック・パーディー(サンフランシスコ・49ers)よりも上の順位だ。ザップはヒューストン・バプティスト大学とウエスタン・ケンタッキー大学の両方で校内記録を打ち立てており、後者で過ごした唯一のシーズンである2021年にはNCAA記録であるタッチダウンパス62回を記録した。

ルイビル大学出身のカニンガムはドラフト外フリーエージェントとしてペイトリオッツと契約し、クオーターバックおよびワイドレシーバーとして練習に励んできた。プレシーズンにはいくつか目立ったプレーがあり、ペイトリオッツファンのイマジネーションをかき立てる一面があったものの、記録としてはパス6回中3回成功、19ヤード、ラン6回で39ヤード、タッチダウン1回にとどまっている。また、マイナス1ヤードのパスキャッチもあった。

クレームされないままウェイバーワイヤを通過すれば、カニンガムがペイトリオッツの練習生になる可能性もある。

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