パッカーズがコルツRBテイラーのトレード交渉に関与、ドルフィンズGMがコルツとの交渉に言及
2023年08月31日(木) 10:26サプライズだ! ランニングバック(RB)ジョナサン・テイラーのトレードの可能性に関してインディアナポリス・コルツと交渉していた“謎のチーム”はグリーンベイ・パッカーズだった。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが現地30日(水)に報じたところによると、コルツが決めた火曜日の取引期限を前に、テイラーのトレード交渉に関与していたのはパッカーズとマイアミ・ドルフィンズだったという。
パッカーズの関心について、第一報を伝えたのは『ESPN』のスティーブン・ホルダーだ。
ドルフィンズがテイラーを欲していたのは有名であり、ヘッドコーチ(HC)マイク・マクダニエルは毎日のようにこの話題に関する質問をかわしてきた。しかし、謎のチームと呼ばれていたのがどのチームなのかは特定されていなかった。
パッカーズは興味深いクラブだ。パッカーズは通常、わざわざ大枚をはたいて選手を補強することはなく、ドラフトやチーム内での人材育成を好む。さらに、パッカーズはすでにアーロン・ジョーンズとA.J.ディロンを擁している。契約を見直したジョーンズは今季、500万ドル(約7億3,008万円)の減給を受け入れた。来季は1,200万ドル(約17億5,218万円)を受け取る予定だが保証はない。一方、2020年ドラフトでテイラーの順位から21位あとに指名されたディロンは、新人契約の最終年を迎えている。パッカーズがコルツに資産を受け渡した上でウィスコンシン大学出身のテイラーと高額契約を結ぶことを計画していない限り、チームの構成を踏まえると、1シーズンのためにテイラーを加えるのはあまり理にかなっていないと言えよう。
パッカーズのジェネラルマネジャー(GM)ブライアン・グーテクンストが、単に安く優秀な選手を手に入れられないかと探りを入れていただけという状況だったのかもしれない。結局、それはうまくいかなかった。
水曜日に報道陣に応じたグーテクンストGMは、パッカーズがテイラーに興味を持っているとの報道についてコメントすることを避けている。
「チェックリストを出してみよう。まず、私は他チームの選手について話すことはできない」と述べたグーテクンストGMは「私たちはどんな会話にも加わるようにしている。だから、いい選手が手に入るとなればいつでも、グリーンベイ・パッカーズをより良くしたいし、そういう機会に目を向ける」と続けた。
また、ディロンの名前がトレードの話に持ち出されることはなかったと示唆したグーテクンストGMは、次のように話している。
「A.J.はこのチームの一員だ。とにかく彼はそうなんだ。これらのことを調査していなければ、少なくとも耳を傾けていなければ、私たちはやるべきことをやっていないことになる。それが今の世界の本質だ。世の中にはいろんなことがある。真実もあれば、そうでないこともある」
グーテクンストGMはさらに、ジョーンズは「このチームの心臓であり、魂だ。フィールド上で、オフェンス面でやっていることだけではなく、フィールドの外でもだ」とつけ加えた。
ドルフィンズ側から見てみると、クリス・グリアGMはコルツとの話し合いについてより率直に語っており、コルツのクリス・バラードGMと“探り合い”の話し合いをしたものの、“双方でオファーのやり取りはなかった”としている。
当初、7月にテイラーからトレードを要求されるも拒否していたコルツは、先週にトレードを追及する許可を与えた。テイラーが新契約を求め、コルツがテイラーをトレードする見返りに多くの資本を要求していたことから、何も実現しなかった。
コルツは火曜日、オフシーズンに足首の手術を受けて現在もリハビリを続けているテイラーをPUP(故障者)リストに登録したままにしている。これにより、テイラーは少なくとも2023年シーズン最初の4試合を欠場することになった。
1つだけ確かなことがある。それはインディのテイラーを取り巻くドラマは、少なくとも10月31日(火)のトレード期限を過ぎるまで収まりそうにないということだ。
【RA】