49ersとDEボサが5年251億の契約延長に合意
2023年09月07日(木) 09:40ディフェンシブエンド(DE)ニック・ボサの長期にわたるホールドアウトが終わった。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが現地6日(水)に報じたところによると、かつてAP通信NFLディフェンス部門年間最優秀選手(DPOY)に輝いたボサが、49ersと5年1億7,000万ドル(約251億1,002万円)の契約延長に合意したという。この契約には1億2,250万ドル(約180億9,374万円)の保証が含まれ、49ersはホールドアウト中に発生した罰金をすべて放棄するとのこと。
ボサは平均年俸3,400万ドル(約50億2,194万円)でNFL史上最高額の守備選手となっており、3,170万ドル(約46億8,222万円)を稼ぐロサンゼルス・ラムズのディフェンシブタックル(DT)アーロン・ドナルドを上回っている。
2022年に自己最高のシーズンを送ったボサは、トレーニングキャンプとプレシーズンをすべて欠席し、契約延長を待ちながらチームから離れていた。ボサは最大の強み――健康――を維持するために、契約交渉を進めている間も自主トレーニングに励んでいたが、契約交渉にはコーチを含む大方の予想以上に時間がかかっている。
49ersのヘッドコーチ(HC)カイル・シャナハンは8月30日に、プレシーズン終了までにボサがチームに戻ってくることを見込んでいると述べていたが、ピッツバーグ・スティーラーズとのレギュラーシーズン初戦が行われる数日前になってようやく、両者は合意に達した。
水曜日、シャナハンHCは日曜日に実施される試合でボサがどの程度プレーできるかは分からないと報道陣に明かしている。
「これからの2回半の練習を踏まえて、賢く対応するつもりだ」とシャナハンHCは話した。
しかし、『NBC Sports Bay Area(NBCスポーツ・ベイ・エリア)』によれば、シャナハンHCは「ビール腹で体型が整っていなかったら」シーズン初戦を欠場することになるだろうと冗談を飛ばしながら、ボサがシーズン第1週に出場することを明確にしたという。
この2シーズンのボサの成績を見れば、今回の記録的な契約はふさわしいと言えよう。2020年シーズン第2週にACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を断裂したボサは、この2年間でサック34回、タックルフォーロス40回、フォースドファンブル6回を記録し、フィールドで絶対的な活躍を続けている。2022年にはDPOYの栄誉とともにキャリア初のオールプロ選出を果たし、そうした中で自身の台頭を利用できる重要な時期に突入した。
49ersには重要な選手に固執して大枚をはたく傾向がないものの、ボサをとどめることに疑問の余地はなかったようだ。49ersはシャナハンHCとジョン・リンチGM(ジェネラルマネジャー)の下で成功を収めている間、ディフェンスに大きく依存している。そのため、いつ契約が成立するかということが残された唯一の問題となっていた。
そして、ようやくその答えが出ている。ボサは49ersの一員としてフィールドに立つための準備を短期間で整えなければならない。
【RA】