1年ぶりのNFLフィールド復帰に興奮しているレイブンズWRベッカム、「リセットされた気分」
2023年09月08日(金) 11:41ワイドレシーバー(WR)オデル・ベッカムが最後に有意義なスナップに参加したのは、第56回スーパーボウルの前半だった。
それ以来、ロサンゼルス・ラムズは優勝候補から他の後塵を拝するまでに落ちぶれ、ベッカムは20カ月近くにわたってレギュラーシーズンの試合に向けたロースターに登録されていなかった。多くのことに変化があった。
今週末に、ベッカムはボルティモア・レイブンズの一員としてNFLのフィールドに戻る。30歳のベッカムだが、気分はまるで登校初日だ。
現地6日(水)、ベッカムはヒューストン・テキサンズとの日曜日の対戦を前に「すべてがリセットされたような気分だ」と語った。
「ちょっとしたことがデジャヴのように感じられる瞬間がたくさんあった。フットボールをプレーすることへの興奮と新しいチャンス、新しい人生。すべてがルーキーシーズンを思い起こさせる。だから何が起こるか分からないけど、ワクワクしている」
ここ数年、ベッカムは苦渋を味わってきた。2021年のシーズン中にチームからリリースされるという形でクリーブランド・ブラウンズでの不本意な期間を終えた後、ラムズと契約し、スーパーボウル出場に向けて勢いに乗っていたチームに加わった。ベッカムはそのスーパーボウルで最初のタッチダウンパスをキャッチしたが、ACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を断裂して後半はサイドラインからの観戦を余儀なくされた。
翌シーズンは複数のチームがベッカムに興味を示しているとうわさされていたが、キャリアで2度目となる膝の大ケガから1年も経っていないプレーメーカーを引き取るリスクを負おうとするチームはいなかった。ベッカムのスター性に陰りが見え始めた4月、レイブンズはフリーエージェント(FA)でベッカムを獲得し、1年1,800万ドル(約26億5,032万円)の契約を結んだことで、所属先を探し求める元スーパースターの放浪の旅に終止符が打たれた。
たとえベッカムがこの1年の間に結果を残せていなかったとしても、この契約金額に大きな期待が込められていることは間違いない。ベッカム自身はそのような期待についてまったく心配しておらず、またフィールドに立てることをただ喜んでいる。
「気分はいい」とベッカムは話している。
「ここまで来るのは大変だった。自分が誰なのかは分かっている。自由に楽しむ時がきたんだ。具体的な数字や、何を期待しているかを口にするつもりはない。ただ気分がいいし、またフットボールをプレーする準備はできている」
レイブンズはベッカムが調子を取り戻し、クオーターバック(QB)ラマー・ジャクソンがキャリアをスタートさせた最初の数年間に採用していたラン優先の攻撃とは大きく異なるオフェンスにおいて、重要な役割を果たすことを期待している。攻撃コーディネーター(OC)のトッド・モンケンは2019年をベッカムとともにブラウンズで過ごした経験があるが、NFLの基準からすれば2019年とはかなり昔のことになる。
ベッカムとしては、過去を振り返っている場合ではない。ベッカムは2023年に、今もなおNFLのオフェンスの貴重な一部であり続けられること、そしておそらく、恐れるに値するプレーメーカーであり続けられることを証明しなければならない。
「彼はゲームに情熱を持っている」とジャクソンは水曜日に述べている。「自分にはまだできるということを世界中の人々に見せつけるのが待ちきれない様子だ」
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