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ベンガルズとQBバロウが5年404億円の契約延長に合意

2023年09月08日(金) 12:44

シンシナティ・ベンガルズのジョー・バロウ【AP Photo/Brynn Anderson】

シーズン初戦に挑むその週に“準備ができている”と判断したシンシナティ・ベンガルズのクオーターバック(QB)ジョー・バロウは、画期的な新契約を結んでそのシーズンに臨むことになる。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが2023年シーズン開幕日にあたる現地7日(木)に報じたところによると、バロウとベンガルズが5年2億7,500万ドル(約404億5,184万円)の契約に合意し、バロウは年平均額5,500万ドル(約80億9,097万円)でNFL史上最高額の年俸を稼ぐ選手になるという。

バロウの契約延長は長らく、2023年シーズンが始まる前に実現すると予想されてきた。あるクオーターバックが他を抜いてNFLで最も高額の報酬を得る選手となったのは4月以来4度目のこと。26歳のバロウの契約は、記録的な契約を結んだロサンゼルス・チャージャーズのQBジャスティン・ハーバートの契約に基づいて構築されている。ハーバートの契約は、ボルティモア・レイブンズのラマー・ジャクソン、およびフィラデルフィア・イーグルスのジェイレン・ハーツを上回るものだった。

今回の契約により、バロウは2024年に5年目オプションでプレーする必要がなくなった。

2020年NFLドラフト全体1位指名を受けてから、すでにエリート選手の仲間入りを果たしているバロウは、これまでシンシナティで滅多に見られなかった成功の時代を切り開いている。

バロウは3シーズンという短い期間で1万1,774パスヤード、タッチダウン82回、インターセプト31回を記録。2年連続でベンガルズをAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームに導き、1968年にチームが創設されてからベンガルズがAFCチャンピオンシップゲームに出場した回数を2倍にした。

結果こそ残念だったが、ベンガルズは2021年シーズンに1988年以来となるスーパーボウル出場を果たし、1990年以来となるワイルドカードラウンド突破を成し遂げている。

こういった点から、ベンガルズはバロウがこれまで注いできた多大な努力に報い、そうすることによって、バロウがこの先何年も指揮を執る中でもたらしてくれるはずの恩恵を、自分たち自身とファンが受けるのがふさわしいと考えたのだろう。

バロウのチームにおける将来が確定したことにより、ベンガルズは今後のミッションに焦点を移すことができている。

ベンガルズは激戦のAFCにおいて強豪チームの1つとなっているが、緊急虫垂切除術を受けたことからプレシーズンの数週間を棒に振った昨年と同様に、バロウは今年もふくらはぎのケガでトレーニングキャンプのほとんどを欠席していた。

2022年シーズンにベンガルズは最初の2試合を落としたものの、その後は12勝2敗という成績を収めてレギュラーシーズンを締めくくり、最終的にはAFCチャンピオンシップゲームでカンザスシティ・チーフスとの再戦に挑んでいる。その結果として、スーパーボウルへ返り咲くことはできなかった。

シーズン第1週は、AFCにおけるホームフィールドアドバンテージをめぐる大混戦の幕開けとなるだろう。そうした中で、バロウとその仲間たちには、常に努力と実行が不可欠になるはずだ。

バロウがもたらした常勝街道をひた走るベンガルズは、シーズン序盤からそうしたことを意識するだろう。

クオーターバックの契約金額が高騰する中で、他のスター選手との別れを余儀なくされているベンガルズだが、今後数年間もバロウのおかげで有力候補の一角に挙げられ続けるはずだ。

【RA】