「エルフたちに負けた」とベンガルズWRジャマール・チェイス
2023年09月11日(月) 11:54クオーターバック(QB)ジョー・バロウはうろたえていない。また、ゲームウイークに扇動的な発言をしたワイドレシーバー(WR)ジャマール・チェイスがそれを撤回することもなかった。
とはいえ、日曜日に宿敵クリーブランド・ブラウンズに24対3で惨敗したシンシナティ・ベンガルズの選手は、誰一人として喜んでいない。
バロウはキャリア最低の82パスヤードに抑えられた試合の後に「ここでは誰もうろたえていない。第1週でシーズンが決まるわけじゃない。もちろん内容は良くなかったけど、見ていた人なら誰でもそう思ったはずだ。でも、俺たちは前にもこういう状況に陥ったことがあるし、そのときはより強くなって素晴らしいシーズンを送ったから、これからもそうするつもりだ」と報道陣に話している。
実際、昨季のベンガルズは0勝2敗でスタートしたが、それ以降に巻き返してAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)北地区王者に返り咲き、2年連続となるAFCチャンピオンシップゲーム進出を果たした。しかし、ブラウンズに負けるのも、バロウ率いるベンガルズにとってはよくあることだと言えよう。
バロウ率いるベンガルズはこの3シーズンにおけるブラウンズとの対戦で1勝5敗という成績にとどまっている上に、敵地で行われた試合では0勝3敗となっている。また、ベンガルズは2018年以降に一度もクリーブランドで勝利を収めていない。
日曜日の敗北は、クリーブランドでの対決は普通の試合と変わりないとチェイスが発言した数日後の出来事だった。
チェイスは先週木曜日に「特に変わった感じはしない。ただ、クリーブランド・ブラウンズについて大騒ぎされているだけ。彼らのことをエルフ(妖精)って呼ぼうと思っていたけどな」と語っていた。
そのエルフたちは日曜日に堂々とベンガルズの前に立ちはだかり、ベンガルズの攻撃を142ヤードに抑えている。
明らかに落胆していたチェイスだが、3点という結果に終わったことによってエルフについて話すのをやめることはなかった。
チェイスは“エルフのブラウニー”というマスコットを擁するブラウンズについて「俺はあいつらのことをエルフって呼んでいたのに、エルフたちに負けたから悔しい」とコメント。「だから俺は自分に腹が立っている。そっちにいらついている」
「俺たちはチャンスを逃し、生かせず・・・そして負けた」
日曜日の試合で13ヤード後退させるサックを決めたブラウンズのスターディフェンシブエンド(DE)のマイルズ・ギャレットは、チェイスのエルフ発言に不快感を示していたブラウンズの選手の1人だ。しかし、それが掲示板のネタになっていたとしても、チェイスは気にしていない様子を見せている。
「どんな批判だ? 俺が今言っていることに文句があるならそいつらは軟弱だ。俺がエルフと言ったことを問題にしているならそいつらは甘い」とチェイスは話している。
チェイスの発言はさておき、試合が始まるまでベンガルズの周りはバロウに関する良いニュースであふれていた。バロウはプレシーズンで欠席を余儀なくされる原因となったふくらはぎのケガから回復したことを発表しただけではなく、先週木曜日には巨額の契約延長にも合意している。
バロウは日曜日にふくらはぎが“十分に良い調子だった”と語ったが、シーズン初戦では明らかに本来の力を発揮できていなかった。
それでも、バロウはうろたえていない。プロボウルに選出された経歴を持つバロウによると、それはこれから待ち受けている多くの試合のうちの1つに過ぎないという。
「1つの週だし、明らかに自分たちの基準にも自分の基準にも達していなかったけど、まだ16試合あるから、このまま前に進むだけだ」とバロウは強調している。
【RA】