ニュース

カーディナルス戦での劇的な逆転勝利は「選手の意思のおかげ」とジャイアンツHCダボール

2023年09月19日(火) 13:52


ニューヨーク・ジャイアンツのセイクワン・バークリー【AP Photo/Matt York】

現地17日(日)、ニューヨーク・ジャイアンツはハーフタイムの時点でアリゾナ・カーディナルスに20対0と大差をつけられていた。つまり、ジャイアンツは2023年シーズン最初の90分間で相手に60対0という差をつけられていたことになる。

これ以上の差をつけられることはなかなかないだろう。

その後、逆転劇が始まった。クオーターバック(QB)ダニエル・ジョーンズやランニングバック(RB)セイクワン・バークリーを筆頭に、ジャイアンツ攻撃陣は試合の後半に4回のタッチダウンを決め、ディフェンスも第4クオーターにカーディナルスに追加点を許さなかった。そして、キッカー(K)グラハム・ギャノが試合終了まで残り19秒の時点で34ヤードのフィールドゴールを決めたことで、ジャイアンツは31対28と奇跡の逆転勝利を収めている。

試合に勝利した後、ヘッドコーチ(HC)ブライアン・ダボールは逆転劇のきっかけとなったハーフタイムに自分が選手たちに与えたモチベーションを軽視した。

「選手の意思のおかげだと思う」と語ったダボールHCはこう続けている。「1試合とその次の試合の前半で1点も取れていないときにハーフタイムを迎えたら、指導者としては、次のプレーに集中することと、もしかするともっと踏み込んだプレーをすることの微妙なバランスをとることになると言える。だが、繰り返しになるが、すべては選手やプレーコーラー、アシスタントコーチのおかげだ。今回の試合に勝てたのは良かった。自分たちのせいでハードな試合になったと、そう言っておこう。ハードな試合だった」

今回の試合で最大21点差をつけられていたジャイアンツは、スーパーボウル時代最大の逆転劇を演出したことになる。フランチャイズの歴史で見ると、1945年と1949年にも同じ点差を巻き返して勝利した。これまでジャイアンツにとってスーパーボウル時代最大の逆転劇となっていたのは、1970年シーズン第9週に行われたワシントン・レッドスキンズ(現コマンダース)戦で、19点差を克服して勝利を収めている。

今回の好転は、ようやく軌道に乗ったオフェンスによってもたらされた。試合の後半で、ジャイアンツは31得点、358トータルヤード、ファーストダウン更新21回を記録(前半は0点、81ヤード、5回だった)。ジョーンズは最後の2クオーターで259ヤードを記録しており、試合の前半あるいは後半にマークした記録としてキャリア最高のパスヤードをたたき出している。

6クオーターにわたって残念なプレーが続いた後、ダボールHC率いるチームはようやく危機を脱した。

「繰り返しになるが、競争し続けることは必ずしも簡単なことじゃない」と述べたダボールHCは「でも、ハーフタイムにそれについて少し話して、言いたいことを伝えた。最終的には、選手たちが試合に出て実行しなければならない」と続けている。

今回の劇的な勝利はクラブを悩ませる懸念なしにもたらされたわけではない。バークリーは試合終盤に足首を負傷。すぐにX線検査を受けたバークリーは、月曜日にさらなる検査を受け、足首を捻挫していたことが判明した。今後は週ごとの経過観察になる予定だ。

【RA】