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パンサーズオフェンスの苦悩はQBヤングだけのせいではないとHCライク

2023年09月20日(水) 13:34


カロライナ・パンサーズのブライス・ヤング【AP Photo/John Munson】

8クオーターを経て、クオーターバック(QB)ブライス・ヤングとカロライナ・パンサーズのオフェンスはたった2回のタッチダウンしか取れていない。

その結果として、現地18日(月)の夜にパンサーズがニューオーリンズ・セインツに20対17で敗北し、0勝2敗のスタートとなったのは、驚くべきことではない。

2023年NFLドラフト全体1位指名のヤングにとっては、期待外れのスタートとなっている。しかし、パンサーズのヘッドコーチ(HC)フランク・ライクは、チームの厄介な状況をヤングだけに負わせるつもりはない。たとえそのポジションがこうした責任を持つことをヤングが知っているとしても。

「いいかい、ヘッドコーチであれ、クオーターバックであれ、批判は受ける。それはこのポジションにつきものだ。そのポジションについていれば、批判を受け入れ、理解するものだし、ブライスもそのポジションにいるからには理解しているはずだ」とライクは述べ、こう続けた。

「一つ言えることは、オフェンスの苦悩は1人のせいじゃない。またビデオを見直すけれど、ブライスはいくつも良いことをやっていた。自分で動いてプレーを作ったり、いい判断をしたり、いいパスを投げたり、見たいと思っていたいくつかのプレーを見せてくれたから、それには励まされた」

ヤングは第4クオーターでワイドレシーバー(WR)アダム・シーレンにタッチダウンパスを投げたものの、33回中22回のパス成功で153ヤードという成績に終わっており、まだ1試合で160パスヤードを超えたことはない。2試合を通じて、ヤングの1投あたりの平均獲得パスヤードはたったの4.2ヤードで、これは『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、スーパーボウルが始まって以来、クオーターバックのキャリア最初の2試合での最低記録だという。

ヤングは自身の腕と脚で一瞬の輝きを見せたが、頑強なセインツのディフェンスに対しては、力が及ばなかったことがほとんどだった。ヤングは今までのところ成長の痛みが目立っていても、パンサーズで何かが築かれているという楽観的な見方を保っている。

「うまくいった部分もあるから、それをもとに築きあげていけると思う」と言うヤングはこうつけ加えている。

「明らかに、今のところ俺たちは目指すべきところに達していない。でも、ロッカールームでは自信や信念は失われていない。このチームの一員であることに感謝しているし、チームとコーチングスタッフを信じている。必要なものはそろっていると感じている。ただ、それをうまくまとめて、実行に移さなければいけない。最終的には、それを証明しないとね」

プレシーズンを通して、ヤングとオフェンスの先発メンバーは、不安定なオフェンシブライン(OL)のプレーの影響を受けて苦労していた。それは月曜日も同じで、ヤングはサックを4回受けている。ランゲームも100ヤードを生み出しただけで、そのうちヤングが貢献したのは34ヤードだった。

ライクは「みんなが成長しなければならない、コーチも選手もみんな。それが問題を解決する方法だ」とコメント。

ホームの観客からはブーイングも聞こえたが、ライクはその非難が自分自身に向けられたもので、ルーキーのクオーターバックには向いていないと信じている。

「それはブライスに対するものではなく、私やチームに対するものだと思うから、それも毎回のゲームの一部だ」とライクは言う。

「好きではないよ。ファンには勝利とエキサイティングなフットボールを提供したい。それが目標だ。でも、まだ途中経過だ。17試合のシーズンでまだ2試合。思い通りには行っていないけれど、誰もまだ投げ出していない。まだ長いシーズンが残っている」

ライクはオフェンスに火をつける何かのきっかけを探し続けるなかで、プレーコールの任務を譲るつもりはないと明言した。

残した数字や結果はともあれ、ヤングは適切なコメントをしており、不安定なスタートを乗り越えようとしている。

「自分は自信を持っていて、このチーム、この全体の環境を強く信じている。それを世界に証明する権利を得る必要がある」とヤングは話し、こうつけ加えた。「その挑戦にワクワクしているよ」

【KO】