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バイキング戦でのギャンブルについて「言い訳はない」と語るチャージャーズHCステイリー

2023年09月25日(月) 13:21


ロサンゼルス・チャージャーズのヘッドコーチ(HC)ブランドン・ステイリー【AP Photo/Stacy BengsAP Photo/Stacy Bengs】

ロサンゼルス・チャージャーズのヘッドコーチ(HC)ブランドン・ステイリーは、その無鉄砲なアプローチでよく知られている。

そのアプローチのおかげで、チャージャーズは現地24日(日)のミネソタ・バイキングス戦に28対24で勝利した。

ステイリーHCは4点リードの試合時間残り1分51秒のところで、ヘッドコーチ在職中で最も大胆なコールのひとつを行った。自陣24ヤード地点からの第4ダウン残り1ヤードを、ランニングバック(RB)ジョシュア・ケリーに走らせたのだ。

しかし、プレーコールは失敗。ステイリーHCにとって幸運だったのは、チャージャーズの守備陣がこの結果を失敗にしなかったことだ。守備陣はヘッドコーチの責任を免除し、チームの今シーズン初勝利をもたらすために、その後のプレー7回で相手の前に強力に立ちはだかった。

試合後の記者会見でステイリーHCは、「第4ダウンで1ヤードもなかったし、相手にはタイムアウトがなかった。攻撃陣、オフェンシブライン、タイトエンド、クオーターバックを信じていたんだ。相手の攻撃を想定したいいプレーができたと思うけど、それが決まらなかった。われわれは3点ではなく、4点を守っていた」とコメントした。

「もし3点を守るプレーだったら、違う決断だっただろう。3点差でも、守備陣は同じようなプレーができたと思う。繰り返しになるが、私はわれわれのグループを完全に信頼している。ヘッドコーチとしての仕事は、チームに自分が彼らを信じていることをわからせることだ。われわれは勝つためにここに来た。プレーオフに進出したチームとの厳しいアウェーゲームだったから、試合に勝ちに行こうとしていたんだ。この決断に言い訳はない」

ステイリーHCはタイムアウトのないバイキングスをパントで敵陣に押し戻すよりも、喉から手が出るほど欲しいダウン更新を狙う方が得策だと考えたのかもしれない。0勝2敗と低迷する中、チームに信念のメッセージを送ることが必要だったと感じたのかもしれない。

しかし、チームが開幕から3連敗というさらに深い穴に落ちるのを防ぐために、守備陣をレッドゾーンでの勝負に追い込むことになった点は変わらない。

4thダウンでのギャンブルという決断は、クオーターバック(QB)ジャスティン・ハーバートとワイドレシーバー(WR)のキーナン・アレンによる爽快な試合と感動的なパフォーマンスを台無しにする可能性もあった。ハーバートはパス47回中40回成功で405ヤード、タッチダウン3回の記録を残し、そのうち18回と獲得ヤードの半分以上の205ヤードがアレンへのパスだった。31歳のアレンは同じWRマイク・ウィリアムスにも49ヤードのタッチダウンパスを投げている。

しかし、ステイリーHCの飛ぶ鳥を落とす勢いの攻撃陣が決定的な1ヤードを更新できなかったとしても、彼の守備陣への信頼は、チャージャーズのこれまでの戦いが無駄ではなかったことを意味している。

チャージャーズは緊迫した最後のドライブ中、バイキングスに第3ダウンと第4ダウンのコンバージョンを許したものの、残り12秒のファースト&ゴールでは力強く持ちこたえた。バイキングスのQBカーク・カズンズはTEのT.J.ホッケンソンにこのドライブ4回目、そしてこの日50回目のパスを試みたが、弾かれたボールをラインバッカー(LB)のケネス・マレーがダイビングキャッチし、初のインターセプトを許した。

チャージャーズのファンがこの大胆なアプローチに抱いた不安は、この最後のプレーの瞬間、歓喜に変わった。ステイリーHCのメッセージはハーバートにも伝わり、勝利の後、ヘッドコーチの考えに共鳴した。

「そう、1ヤードだよ。ヤードを取らなければならない。ヤードを取るのは攻撃陣の責任だ。いつも練習しているプレーのひとつだし、思い通りにいかなかったのは残念だ。でも、攻撃陣と同じように、守備陣のことを信用していたんだ。彼らなら止めてくれるってね」とハーバートは言う。

決断に後悔はほとんどなく、すでに3試合が合計わずか9点差で決着がついている。この先の試合でも、ステイリーHCには一発逆転を狙う瞬間がより多くあることだろう。

繰り返しになるが、チャージャーズのリーダーの少なくとも1人は、そう決断することを好意的に捉えているようだ。

ハーバートは「次こそは期待に応える」と話した。

【AK】