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カウボーイズ相手に番狂わせを演じてキャリア初勝利をあげたカーディナルスQBドブス

2023年09月26日(火) 12:15


アリゾナ・カーディナルスのジョシュア・ドブス【NFL】

現地24日(日)、何度も転籍を繰り返してきたアリゾナ・カーディナルスのクオーターバック(QB)ジョシュア・ドブスが、優勢と目されたダラス・カウボーイズに勝利を収めてキャリア初勝利を手にした。

28歳のドブスは昨シーズンにテネシー・タイタンズの一員としてカウボーイズ相手にキャリア初先発を果たしており、今回の初勝利の相手も折よくカウボーイズだった。

「サーズデイナイトのカウボーイズ戦で初めて先発する準備をしていたのが昨日のことのようで、今日は一周回って元に戻ってきたような感覚だった」とドブスは28対16で勝利を収めた後に『ESPN』に話している。「だから、素晴らしい瞬間だったし、しっかりとその瞬間を楽しむことができて良かった」

2017年に4巡目でピッツバーグ・スティーラーズに指名されているドブスは、NFLのチームを転々とし、スティーラーズとクリーブランド・ブラウンズに2度在籍するなど、6つのチームで過ごしてきた。昨年にタイタンズはケガに悩まされ、デトロイト・ライオンズの練習生として過ごしていたドブスと契約し、シーズン第17週のカウボーイズ戦(タイタンズは27対13で敗戦)に先発出場させている。

カウボーイズ戦でキャリア初の先発出場を果たしてからわずか269日後に、ドブスはカウボーイズを無敗の座から引きずり下ろすことに貢献した。

「これからもっとこういう瞬間があることを願っている。ひとまず明日からはまた戦略を練り直さないといけない」とドブスは述べている。

カーディナルスは日曜日のカウボーイズ戦で序盤から大きくリードし、21対10でハーフタイムを迎えた。そして、今週のカーディナルスは後半も攻撃の手を緩めなかった。カウボーイズは5点差にまで追い上げたものの、ドブスが76ヤードのタッチダウンドライブを主導し、ワイドオープンになっていたワイドレシーバー(WR)マイケル・ウィルソンへの長距離パスを決めると、WRマーキス・ブラウンに2ヤードのTDトスをつないで勝利を確実なものとした。

ドブスはこの試合で21本中17本のパスを成功させて189ヤードとタッチダウン1回を記録し、3週にわたって果敢なカーディナルスオフェンスをけん引しながら、まだインターセプトを喫していない。日曜日の試合でカーディナルスはランの攻撃で222ヤードを稼いで――そのうち55ヤードはドブスの6回のキャリーによるもの――カウボーイズに大打撃を与えている。カーディナルスは2020年シーズン第6週のカウボーイズ戦(38対10で勝利)以来となる最多ラッシュヤードを記録することになった。

カーディナルスにとって今シーズンは2024年に向けての準備期間に過ぎないと思われていた。ところが、3試合を通してドブスと1年目のヘッドコーチ(HC)ジョナサン・ギャノンは大健闘。最初の2週間は実力不足に屈したものの、日曜日に今年のカーディナルスは簡単に負けるチームではないことを示した。

ラインバッカー(LB)のカイジーア・ホワイトは「特に周りがみんな0勝16敗で終わるだろうと言っているのを聞くと、カウボーイズみたいに強いチームを相手に勝てたのはいい気分だ」とコメントしている。

レギュラーシーズンが17試合になっていることをホワイトが忘れている点はこの際見過ごすとしよう。カーディナルスは今季、優勝争いに加わるには選手層が足りないかもしれないが、ギャノンHC率いるチームは戦わずして倒れることはないことを示した。日曜日の勝利によって、対戦相手は砂漠での厳しい戦いを覚悟するようになっただろう。

【R】