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ペイトリオッツに敗れた後もQBウィルソンを支持するジェッツHCサラー

2023年09月26日(火) 12:33


ニューヨーク・ジェッツのザック・ウィルソン【AP Photo/Sue Ogrocki】

攻撃面での不振はシーズン第3週も続いたが、ニューヨーク・ジェッツがすぐにクオーターバック(QB)を変えることは期待しないほうがいい。

現地25日(月)、前日の試合でニューイングランド・ペイトリオッツに15対10で敗れたことを受けて質問が殺到する中、ヘッドコーチ(HC)ロバート・サラーはQBザック・ウィルソンを支持した。依然として、勝つための最善の機会を与えてくれるのはウィルソンだと信じているサラーHCは、日曜日にホームで行われた試合に敗れたのはウィルソンの責任ではないとの考えを貫いている。

サラーHCは月曜日に「彼がうちのクオーターバックであることに疑いの余地はない」と報道陣に述べた。「彼が準備や練習のやり方を示し続ける限り・・・たとえこういう試合でも、昨日の敗因は彼にあるわけじゃない。これは常にチームで取り組むものだ。成長を示し続ける限り――ボックススコアの観点から、それが示されていないことは分かっているが――彼はうちのクオーターバックであり続ける」

日曜日、ウィルソンは出だしからリズムをつかむのに苦戦。ウィルソンの指揮下でジェッツ攻撃陣は序盤5回のポゼッションで1回しかファーストダウンを更新できず、それらをすべてパントで終えた。キッカー(K)グレッグ・ズアーレインがフィールドゴールを決めたことで、ジェッツは試合の前半に得点を挙げることができたものの、どのような調整をしても低迷したオフェンスが改善されることはなく、パンター(P)トーマス・モーステッドは後半も出番が絶えなかった。

ウィルソンがポゼッションを維持し、タッチダウンでドライブを締めくくったのは第4クオーターに入ってからだった。このタッチダウンでジェッツは点差を3点に縮めている。プレー16回、84ヤードのドライブは、この試合でジェッツ攻撃陣が稼いだトータルヤード(171ヤード)の約半数を占めている。また、ジェッツは試合を通して獲得したファーストダウンのうち大半(12回中7回)をこのドライブで更新した。

ジェッツ守備陣がペイトリオッツの得点を防いだ一方で、オフェンスが逆転を実現させることはなかった。ウィルソンは第3ダウン残り15ヤードの場面でレシーバーを見つけようとしてポケットに居座ったままエンドゾーンでサックされ、セーフティを喫している。ジェッツ守備陣は相手に即座に3アンドアウトを強いて、勝負を決めるドライブのチャンスを再びオフェンスに与えたが、ジェッツにとっての最終ポゼッションは3回連続のパスインコンプリートと2ヤードのチェックダウンという形で終わった。

「1つ、彼を評価したいのは、昨日の試合でターンオーバーがなかったことだ」と強調したサラーHCはこう続けている。「私の記憶では、ターンオーバーに値するスローはなかった。そのおかげで私たちはポジションにつき、残り1分40秒の時点でフィールド中央でボールを持ち、試合に勝つために2回のタイムアウトを取ることができた――オフェンス面でクリーンなフットボールをし、後半にフィールドポジション争いで勝つことができたからね。ボールを手にしているときに、退屈しすぎることはないと私は思う」

ウィルソンはこの試合でパス36回中18回を成功させて157ヤード、タッチダウン0回、インターセプト0回を記録。24歳のウィルソンはダウンフィールドに一貫してパスを通せないだけではなく、ボールを長く持ち過ぎる傾向があり、その結果としてサックや実りのないパスで終わる慌ただしいプレーを生み出している。ランゲームでウィルソンの不調をカバーできなかったジェッツは、キャリー22回で38ヤード(キャリー平均1.7ヤード)という記録にとどまった。有効なパス攻撃の心配がない分、ペイトリオッツ守備陣はランプレーを重視しやすかったのかもしれない。

当然、アーロン・ロジャースが今季初戦でシーズン終了のアキレス腱断裂に見舞われるまで、2023年にウィルソンが指揮を執るということはサラーHC率いるジェッツの計画になかった。とはいえ、才能豊かなロースターを抱える中で、QBポジションの現状維持は必ずしも現実的とは言えない。

ジェッツは次のサンデーナイトフットボールでカンザスシティ・チーフスを迎え撃つ予定であるため、シーズン第4週にウィルソン率いる攻撃陣にとって楽な展開が待っているわけではない。強力なチーフスと対峙する中で、ジェッツ守備陣がウィルソンに再び勝利をつかむ機会を提供できるかはまだ分からないが、またしてもその努力が無駄になるようなことがあれば、サラーHCに対する疑問も続くことになるだろう。

【RA】