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苦戦するRBホワイトに異なるアプローチを求めるバッカニアーズHCボウルズ

2023年09月27日(水) 13:54


タンパベイ・バッカニアーズのヘッドコーチ(HC)トッド・ボウルズ【AP Photo/Chris O'Meara】

現地25日(月)夜、自分たちのランニングゲームから何を見てとったのかと質問されたタンパベイ・バッカニアーズのヘッドコーチ(HC)トッド・ボウルズは、意図的ではなかった可能性は高いが、柄にもなくユーモアのある返答をした。

ボウルズHCは「何もなかった」と答えている。

フィラデルフィア・イーグルスの堂々たるディフェンシブフロントを前にして、バッカニアーズはランで41ネットヤードしか稼げず、ランで第1ダウンを更新したのは1回だけだった。試合には25対11で敗れ、散々な敗北を喫している。

残念なことに、バッカニアーズはマンデーナイトゲーム以前にもラッシングで苦戦していた。今季最初の3試合で、バッカニアーズはわずか234ランヤードしか稼げておらず(NFL内27位)、キャリー平均ヤード(2.8ヤード)では最下位に沈んでいる。

チームが今シーズンこれまでで最悪の成績を残した翌朝、ボウルズHCは複数の関係者に責任があるとした一方で、ランニングバック(RB)ラシャード・ホワイトが異なるアプローチをとり、異なる結果を生み出すところを見たいと思っていると明かすことをためらわなかった。ホワイトはイーグルス戦で、今季の3試合で最も低い38ランヤードをマークしている。

チーム公式記録によると、ボウルズHCは火曜日に「ブロックにもう少し長くとどまらなければならない。もちろん、それには協力が必要だ。ラシャードはそうしなければならない」と述べたという。

「粘り強く戦うタイプの試合で、彼はビッグプレーを決めようとしすぎていたと思う。あのメンバーではビッグプレーをやらない。あそこでは協力して2ヤード、3ヤード、4ヤードを稼いで、後からビッグブレーを生み出せるよう願うべきだった」

ホワイトが期待に応えられていないというのは控えめな表現だ。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、ホワイトは今季これまでに、予想に対して-65ランヤードをマークしているという。

3試合を通して、ホワイトはキャリー48回で150ヤード(キャリー平均3.13ヤード)、タッチダウン1回を記録している。シーズン第2週の成績は目を見張るものではなかったものの、その他の2試合に比べるとまずまずの結果となっており、低迷しているシカゴ・ベアーズの守備陣を相手にシーズン最多73ヤードとタッチダウン1回をマークした。

ホワイトはバッカニアーズの主力選手となっているが、良い結果を出すことに苦戦している。今季、バッカニアーズが記録した234ランヤードのうち64%はホワイトが稼いだもので、チーム唯一のタッチダウンランもホワイトが決めた。クオーターバック(QB)ベイカー・メイフィールドはランヤード(30ヤード)でチーム内2位につけている。このように、バッカニアーズのランゲームはホワイトに始まり、ホワイトに終わっているのだ。これまでのところ、その状況は変わっていない。

ボウルズHCはマンデーナイトゲームでキャリー14回、平均2.7ヤードをマークしたホワイトを評価する中で「彼は何もないところから何かを生み出すような、爆発的なプレーをしようとするあまり、与えられたプレーを実行するのとは対照的にカットしすぎたのだと思う」とコメント。

「この試合の重大さを踏まえると、今回はそういうタイプの試合になると分かっていたし、経験という観点から言えば、彼はそうやって良くなることができるはずだ」

バッカニアーズは現地10月1日(日)にNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)南地区のライバルであるニューオーリンズ・セインツと対戦するため、これから簡単な道が待ち受けているわけではない。セインツのランディフェンスは現在、NFLで10位に位置している。

セインツ戦においては、守備陣にも多くの懸念点がある。ボウルズHCは肩のケガに対処中のQBデレック・カーや、かつてバッカニアーズに所属していたQBジェイミス・ウィンストンと対戦する可能性に備えて準備を進めなければならない。とはいえ、ボウルズHCが念頭に置いているのは、やはりランゲームだ。

「ジェイミスやカーにも備える。オフェンスはそんなに変わらないと思っている」と述べたボウルズHCは「より重要な問題は(RBアルビン)カマーラが復帰することだ。彼らはアウトサイドのレシーバーのスピードに加えて、バックフィールドでもより活気を帯びるだろう」と続けている。

ボウルズHCが自分たちのランゲームからもう少し活気を引き出したいと考えているのは明らかだ。そのボウルズHCは火曜日に、ホワイトがキャリーのたびに大きなゲインを目指すのではなく、ホールを抜けてやるべきことをやることを望んでいると明言している。

【RA】