シーズン第3週でベンチに下げられたことに“混乱している”チャージャーズCBジャクソン
2023年09月29日(金) 11:29コーナーバック(CB)J.C.ジャクソンのロサンゼルス・チャージャーズ時代は、両者が2022年3月に5年8,250万ドル(約123億2,678万円)の契約を結んだときに予想していたものとはほど遠いものになっている。
チャージャーズはニューイングランド・ペイトリオッツでの4年のキャリアを通じて25回のインターセプトを記録したジャクソンが、チームのセカンダリー向上に貢献することを期待していた。しかし、ジャクソンはチャージャーズと契約してから、ケガや一貫性のないプレーが続く中で、1回しかインターセプトを決めていない。
現地24日(日)に行われたミネソタ・バイキングス戦に向けて、ジャクソンはヘルシースクラッチの状態になっていた。ヘルシースクラッチはロースター登録55名には含まれているものの、負傷など健康状態に問題がないにもかかわらず、試合にアクティブ登録される48名(もしくは47名)には含まれない選手のことで、通常、試合日のアクティブ登録から外されるのは故障者であることがほとんどだ。チャージャーズによる今回の決断は多くの人々を驚かせ、ジャクソンを混乱させている。
ジャクソンは水曜日にチャージャーズのロッカールームで『NFL.com』に「分からない。彼らは他に何を期待しているっていうんだ?」と語った。
「コーチ(ブランドン・ステイリー)には、他に何をしろって言うんだって伝えた。俺はあらゆることをやってきた。かなり早くケガから復帰した。練習を終えた後、ミーティングルームの中ですら、追加で仕事に取り組んできた。DB(ディフェンシブバック)たちは追加で映像を見て、良いチームメイトになるために、毎週金曜日に集まっている。だから、どういうことか分からない。なんでこんな扱いを受けているのか、まだ混乱しているし、答えも見つからない」
昨シーズン第7週に見舞われた膝蓋腱(しつがいけん)断裂から復調しつつあるジャクソンは、今も自分がチャージャーズの期待通りの選手になれると信じている。
「自分に何ができるかは分かっている」と強調したジャクソンは「チームに貢献できることは分かっているから、先発ではないこと、コーチに下げられたことは悔しい。俺はチームの中で最高の選手だ。最高の(ディフェンシブバックの)1人だ」と続けた。
シーズン第1週に敗れたマイアミ・ドルフィンズ戦で42回の守備スナップに参加したジャクソンは、パスディフェンス3回、インターセプト1回を記録。シーズン第2週には、39回の守備スナップに参加してタックル3回をマークした。
チャージャーズが許したパサーレーティングは、シーズン第1週が110.0、シーズン第2週が123.3だったが、ジャクソンが欠場したシーズン第3週は97.7に減少。そうした改善は、許したサードダウンコンバージョン率(第1週44.4%、第2週46.2%、第3週28.6%)、許したレッドゾーンでのタッチダウン率(第1週60%、第2週75%、第3週25%)にも表れている。
『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス)』によれば、チャージャーズのカバレッジグレードはシーズン第1週が39でリーグ内31位であり、シーズン第2週が60.4(25位)、シーズン第3週が68.9(14位)だったという。
チャージャーズがバイキングスに勝利した後、ステイリーHC(ヘッドコーチ)はジャクソンをベンチに下げたのは“コーチの判断”だったと明かした。
また、ステイリーHCは「このグループこそがこの試合にふさわしいと感じた」とつけ加えている。
さらに、ステイリーHCは月曜日に、ジャクソンがコーナーバックのローテーションに戻れるかどうかは、彼が準備と練習で何をするかで決まると説明した。
「彼はうちのチームの一員であり、準備と練習を怠らず、向上し続けることを期待している。それこそが、私たちが彼に期待していることだ」とステイリーHCは強調している。
一方のジャクソンはステイリーHCの判断を尊重すると語った。
水曜日、ジャクソンはNFL.comに対して「それは自分より大事なことだ」とコメントしている。
「それがコーチの判断だ。俺はただ選手として自分の仕事をして、コーチの言うことを聞くだけ」
ステイリーHCは今週、ジャクソンをベンチに下げることを決めたのは、マサチューセッツ州での交通違反容疑に関する法廷審問に出席しなかったジャクソンに逮捕状が出されたという9月25日のニュースとは無関係だと述べている。
PUP(故障者)リストに登録されていない状態でトレーニングキャンプを迎えたジャクソンは、シーズン第1週からフィジカル面で向上していると感じていると明かした。より速く、より爆発的になったと感じている一方で、序盤にパフォーマンスが伸び悩んだのは、まだ100%健康ではないからだとジャクソンは主張している。
「まさにそうで、俺は100%の状態ではないんだ」と説明したジャクソンは「それはドクターも分かってくれている。100%じゃないからベストを尽くしているんだ。チームが望むものを提供している。俺はベストを尽くしているし、彼らが俺に何を期待しているのかが分からない」と続けた。
チャージャーズの一員として活躍し、貢献できると思っているかという質問に対し、ジャクソンは「もちろんだ」と答えている。
「映像を再生して自分のプレースタイルを見て、過去に自分が何をしたかを見るだけだ」
ステイリーHCは今週、今後のジャクソンの役割は“考えている途中”であり、今週の練習で何が起こるかによって決まるだろうと述べている。
1勝2敗のチャージャーズは現地10月1日(日)に1勝2敗のラスベガス・レイダースを迎え撃つ予定だ。
【RA】