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IOCが2028年ロサンゼルス五輪に向けてフラッグフットボール採用に関する投票実施へ

2023年10月10日(火) 11:19

フィールドに置かれたフットボール【Aaron M. Sprecher via AP】

フラッグフットボールが2028年にオリンピック種目となるべく重要な一歩を踏み出した。それが実現すれば、NFLと、32年ぶりにアメリカで開催される夏季五輪に自国のスポーツを取り入れたいと考えているロサンゼルスの主催者にとっての大きな手柄となる。

ロサンゼルス大会組織委員会は、フラッグフットボールを含む5つの競技を国際オリンピック委員会(IOC)に提案。現地13日(金)にインドのムンバイで始まるIOC総会で採決が行われる予定だ。

フラッグフットボール以外のスポーツとしては、2021年に行われた東京大会では実施されたものの、来年のパリ大会では採用されなかった野球とソフトボールの他に、ラクロス、スカッシュ、クリケットがリストに含まれている。クリケットは2032年の五輪開催地であるオーストラリアのブリスベンや、投票会場があるインドでも好評を博すと見込まれる、世界的に広く普及しているスポーツだ。

IOCが設定した1万0,500人という夏季五輪に出場する選手数の制限を守るために、他の競技が選手数の削減を余儀なくされるかは定かではない。団体競技が5種目加われば、参加者数は一気に増えるだろう。

各選手が装着したベルトからフラッグを引き抜くことで“タックル”を行うフラッグフットボールは、50ヤードのフィールドにて5対5でプレーするスポーツだ。オフェンシブラインマン(OL)およびディフェンシブラインマン(DL)は存在しない。昨年に行われたワールドゲームズでは、アメリカ男子代表が金メダルを獲得した一方で、女子代表は決勝でメキシコに敗れた。

フラッグフットボールはアメリカのファンにとって馴染み深いものだが、クリケットに関しては多くのことを学ぶ必要があるだろう。インド、オーストラリア、イギリスでは絶大な人気を誇るクリケットだが、アメリカではほとんど知られていない。ロサンゼルス大会に向けては“Twenty20(トゥエンティ20)”と呼ばれる、従来の試合時間を短くした形式のものが提案されている。クリケットは過去に一度だけ、1900年パリ五輪で行われたことがある。


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


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