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49ers戦での大敗後、QBプレスコットとチームへの信頼を改めて表明するカウボーイズオーナー

2023年10月11日(水) 12:22


ダラス・カウボーイズオーナーのジェリー・ジョーンズ【NFL】

ダラス・カウボーイズのクオーターバック(QB)ダック・プレスコットの苦戦は、現地8日(日)夜に大敗したサンフランシスコ・49ers戦で最も目立っていた点の1つだったが、カウボーイズのオーナーであるジェリー・ジョーンズはチームのスタークオーターバックへの信頼を改めて表明している。

ジョーンズは火曜日、毎週出演している『105.3 The Fan(105.3ザ・ファン)』で「ダック・プレスコットはわれわれをスーパーボウルに導くことができるクオーターバックだ。結局はそういうことになる。ロースターには他にもクオーターバックがいるし、ダックに何かあっても確かに(代わりを務められる)選手はいる。だが、はっきりさせておきたいのは、ダックはチームを望み通りの場所に連れて行く能力が非常に高いということだ」と述べた。

プレスコットは49ers戦でパス24回中14回成功、153ヤード、タッチダウン1回を記録。インターセプト数は今季最多の3回だった。プレスコットがコンスタントにダウンフィールドでレシーバーを見つけられなかったことから、相手にとって予測しやすい状態となったオフェンスは、今季最低の197ヤードしか稼げていない。通常であれば強固なディフェンスも、この日は不調をきたしていたオフェンスによる影響を大きく受け、今季最大の得点(42点)、ヤード(421ヤード)を相手に許している。その点数は今季最初の4試合で許した得点の合計(41点)よりも多かった。

『NFL Research(NFLリサーチ)』によれば、今回の試合はカウボーイズにとって2013年シーズン第10週に敗れたニューオーリンズ・セインツ戦(49対17)以来の大差での敗北となったとのことで、プレスコットは試合直後に「これまで出場した中で一番屈辱的な試合」だったと語っている。

カウボーイズは日曜夜に行われた長年のライバルとの一戦を、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)での立ち位置をはかる試金石になると見ていた。そうしたことを踏まえて結果を考慮すると、大差での敗北はカウボーイズにとって特に残念なものだったはずだ。カウボーイズはこの2シーズンのプレーオフでいずれも49ersに退けられている。ライバルに対するそうした苦境と相まって、カウボーイズにはどんなファンでも落胆するようなもどかしい傾向があると言えよう。

しかし、ジョーンズはシーズン第5週の結果のみを見て、フランチャイズの状態に頭を悩ませているわけではない。

「パニックにはなっていないが、その違いは――状況がなんとなく分かっているときに、それが他の状況なのではないかと想像しないことだ」と述べたジョーンズはこう続けている。

「私が言おうとしているのは、われわれは日曜夜に見せた姿よりももっとうまくやれるということだ。それは当たり前のことで、もっとうまくやれるし、もっとうまくやれる可能性を秘めている。そうするための準備をしているし、陳腐な言い方をすれば、日曜の夜はまったくそれができていなかった」

「うちにクオーターバックはいるのか? かなり断定的に言わせてもらうと、自分たちが望む場所に連れて行ってくれるクオーターバックがいると、私は心から信じている。ボールの両面にコーチングスタッフを擁しているか? 間違いなくそうだ。日曜日にそれが反映されたか? その答えはノーだ」

ヘッドコーチ(HC)マイク・マッカーシーは今シーズンからオフェンスのプレーコールを担当している。攻撃陣がレッドゾーンで苦戦し、見事なプレーをあまり生み出せていない中、カウボーイズがマッカーシーHCのプレーコール下で得てきたこの5試合の結果はまちまちだった。しかし、2020年にマッカーシーHCが指揮官に就任して以来、カウボーイズはプレスコットが指揮を執る有能なオフェンスを一貫して誇ってきた。また、今季はオフェンシブラインから相次いでいる負傷者に対処することを余儀なくされている。

守備陣からも負傷者が目立ち始めている中で、カウボーイズ攻撃陣にとっては今後の数週間が焦点となりそうだ。月曜夜に臨むロサンゼルス・チャージャーズ戦で彼らはまた注目を集めることになる。現在抱えている懸念がこれからも続けば、25年以上にわたって思うような結果を残せていないフランチャイズの不満は高まる一方だろう。

ジョーンズは「結果は明白だ――われわれはスーパーボウル制覇を果たしていない」とコメントし、次のように続けた。

「ここ数年、良い試合もあればそうでない試合もあった。それを経験していないチームなんてないだろう? それゆえに、われわれはビッグイヤーを迎えるべきときに迎えられなかったのだと言える。何度か本当にあと一歩のところまで迫ったが、ビッグイヤーを送ることはできなかった。それは言い訳でも何でもない。だが、思い当たることについて少しだけ考えるとすれば、われわれは違う方法で取り組む必要があると言えるだろう。そして、それはいろいろなことの組み合わせだ」

【RA】