チームの苦境をQBラブのせいにする気はないパッカーズHCラフルアー
2023年10月12日(木) 14:06グリーンベイ・パッカーズにおけるクオーターバック(QB)アーロン・ロジャースからジョーダン・ラブへの移行が、激しい揺れを伴うものになることは初めから分かっていた。この5試合を通して、パッカーズはものすごい勢いの浮き沈みを経験している。
オフェンスは出だしからつまずいており、ラブはこの3週間でターンオーバーマシンと化していると言えよう。苦境に陥った状態でバイウイークを迎えたにもかかわらず、ヘッドコーチ(HC)マット・ラフルアーはチームが巻き返しを図れると楽観視している。
チーム公式サイトによると、ラフルアーHCは現地10日(火)に「ここに至るまでに成長痛を感じることになると、みんな分かっていたが、今のグループに対して抱いている信頼や信念を失ったわけではない。もっとうまくやれると思っている。もっとうまく指導して、もっとうまく実行できると思う」と述べたという。
シーズン第1週にシカゴ・ベアーズに快勝した後、ラブは荒れた道をたどってきた。先発1年目のラブはシーズン第2週に3回のタッチダウンを決めたものの、終盤にかけて失速し、アトランタ・ファルコンズに逆転を許している。シーズン第3週は序盤に苦戦したことから大差をつけられたが、ニューオーリンズ・セインツのQBデレック・カーが負傷退場した後に逆転に成功し、勝利をつかんだ。しかし、シーズン第4週に、ラブはデトロイト・ライオンズに打ちのめされている。さらに、月曜夜に行われたラスベガス・レイダース戦で、かつてドラフト1巡目指名を受けたラブは3回ものインターセプトを喫し、試合にも17対13で敗れた。
ラブは5試合を通して、どの指標から見てもパーフェクトとは言い難かった。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、ラブは50回以上のパスを投げた34名のクオーターバックの中で、予想に対するパス成功率(-6.9)で最下位だという。ディープショットを投げてもつながらないことが多く、ラブのパス成功率(55.6%)は最低レベルだ。また、パサーレーティング(77.3)では29位、ドロップバック1回あたりのEPA/追加予想得点(-0.10)では21位に位置しているとのこと。
ラフルアーHCはシーズン序盤の苦戦をラブのせいにはせず、コーチや選手など、全員に2勝3敗でシーズンを開始した責任があると指摘。
「もっとうまくやれることはたくさんあるし、すべては細かい部分から始まると思う」とラフルアーHCは火曜日に述べている。
シーズン第6週のバイウイークが明けた後にランニングバック(RB)アーロン・ジョーンズが完全復帰することは、パッカーズの好転に役立つだろう。爆発的なランニングバックであるジョーンズはシーズン第1週にハムストリングを痛めて以来、健康な状態ではない。ラフルアーHCはジョーンズがバイウイーク明けに復帰することを期待していると明かした。
パッカーズはすべてを失ったわけではない。バイウイーク後、パッカーズはデンバー・ブロンコスと対戦し、その次にミネソタ・バイキングス戦に臨む。どちらのチームも現在、1勝4敗だ。シーズン中盤を迎える前に2勝を重ねることは、パッカーズが自信をつける上で重要な意味を持つだろう。
「逆境から生まれる良いこともたくさんある。タフな精神と粘り強さを持ち続け、逆境に負けなければね」と語ったラフルアーHCはこう続けている。
「選手たちにはそう伝えた。誰も私たちを哀れんでいないし、もし自分たちで自分たちを哀れんでいるなら、私たちは後退するだろう、と。だが、気合いを入れて仕事に戻る、というようなアプローチをとっている限り、前進を見せるチャンスはあるはずだ」
「私が見たいのはそれだ。このチームからそういう闘争心を見たいし、見せてもらえると信じている」
【RA】