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フラッグフットボールの2028年ロス五輪採用を祝うアメリカンフットボール界

2023年10月16日(月) 19:12

フィールドに置かれたフットボール【Margaret Bowles via AP】

国際フラッグフットボール連盟(IFAF)とNFL、およびアメリカにおけるアメリカンフットボールの全国統括団体であるUSAフットボールは、16日(月)にインドのムンバイで実施されたIOC(国際オリンピック委員会)総会の投票で、2028年に予定されているロサンゼルス大会でフラッグフットボールが初めて登場することが決定したことによって、アメリカンフットボールが史上初めて、オリンピック公式競技になることを、喜びと共に歓迎する。

今回の決定に先立ってIOC理事会、IOCオリンピックプログラム委員会、ロサンゼルス2028組織委員会の推薦があったと同時に、2年にわたる評価プロセスが行われてきた。

また、以前にはIFAFとNFLが独創的な共同ベンチャーおよびパートナーシップモデルである”ビジョン28”を立ち上げている。このモデルの中では、スポーツの世界的な発展目標の中心にフラッグフットボールが据えられていた。

フットボールより競技時間が短く、展開が速く、非接触で、ジェンダー差のないフォーマットを備えたフラッグフットボールは、アメリカンフットボールの最も受け入れやすく、包括的なバージョンとして知られている。フラッグフットボールは世界的な競技者増加の先鋒となっており、とくに女性や少女たちの間での広がりが目覚ましい。

現在の競技者人口は100を超える国を合わせて2,000万人と推定されており、その数字はNFL人気の国際的な拡大と並行して成長を続けている。アメリカで人気の観戦スポーツであるNFLは、世界に3億4,000万人のファンベースを擁する。

今年は65の各国代表チームがIFAFのコンチネンタルフラッグフットボール競技会に参加予定であり、2024年8月にフィンランド・ラフティで実施されるIFAF世界フラッグフットボール選手権を目指す。

IFAF会長のピエール・トロシェは次のように語った。

「われわれのスポーツと、世界的なアメリカンフットボールコミュニティにとって、とてつもなく大きな瞬間だ。まさに共同体として進んできたこの道のりにおいて、何らかの役割を担ったすべての人々に感謝している。われわれはLA28のビジョンとリーダーシップに感謝しており、彼らとのパートナーシップによって、この道はこれからも続いていく」

「われわれはフラッグフットボールがオリンピックにエキサイティングで新しい次元を提示すると確信している。アメリカのナンバー1スポーツが、最も若く、受け入れやすく、包括的なフォーマットによって、歴史上で初めてオリンピックに加わる。そのフォーマットによって、このスポーツは特に世界中の新たな国々の女性や少女たちの中で、比類ない成長の先がけとなっている。オリンピック競技に加わることで、確実にこの動きはさらに加速していくだろう」

ワールドゲームズ金メダリストで、IFAF選手委員会の会長であるディアナ・フローレスは「オリンピックで戦うのは、すべてのアスリートにとっての夢です。世界中の大勢のフラッグフットボール選手が、今日から2028年ロサンゼルス大会を夢に見ることでしょう。私と同じアスリートたちや、このプロジェクトを推進する上で中心的な役割を果たしてくれたアンバサダーたちを含め、これを可能にしてくれたすべての人々に感謝します」とコメントし、こう続けた。

「私たちは共に、この信じられないほど素晴らしい舞台で最高のフラッグフットボールを見せようと決意しています。そのスピード、運動性、独創性、そして、人生を変え、新たなコミュニティーをスポーツに引き込む力を。一つのアスリートのコミュニティーとして、私たちは誇りをもってこの道を先導しているものの、その目標はこの機会を世界中の新世代を感化し、奮い立たせ、力づけるために活用することでなければなりません」

NFLコミッショナーのロジャー・グッデルはこう語る。

「フラッグフットボールと、われわれのゲームをプレーすることを愛する世界的なコミュニティーにとって、一つの歴史的な出来事となるこの業績を祝して、国際アメリカンフットボール連盟にお祝いを述べる」

「すべてのアスリートにとって、オリンピックでそれぞれの国を代表するというのはとてつもない名誉だ。今回の決定は、今後このゲームをプレーする幾百万の世界中の若い人々を間違いなく鼓舞するだろう」

「NFLは長期的なオリンピックの動きの中で、フラッグフットボールの立場を強化するために共に働くことにコミットしている。この旅を今後もIFAF、LA28組織委員会、国際オリンピック委員会、およびUSAフットボールと続けていくのを楽しみにしている」

USAフットボールCEOおよびIFAF副社長のスコット・ホーレンベックは次のように話した。

「今日はアメリカンフットボールにとって重要な日だ。IOCとLA28組織委員会に、フラッグフットボールをオリンピック競技に含める価値のあるスポーツだとみなしてくれたことに対して、とてつもなく感謝している。われわれは国中のフラッグフットボール選手らと共に、この興奮と歴史的な機会を分かち合っている」

「フラッグフットボールを2028年夏季ロサンゼルスオリンピックのプログラムに加えるという決断は、このスポーツの途方もないほどの国際的な成長と、速く、エキサイティングでコンペティティブなスポーツという魅力を承認するものだ」

「USAフットボールはあらゆるレベルにおいて競技参加につながる道の創出を促進することによって、このスポーツの飛躍的な成長を休みなくサポートしている。オリンピック競技に含まれたことで、われわれのスポーツには草の根レベルからUSナショナルチームのエリートに至るまで、革新的なインパクトがあるだろう」

「アメリカにおけるアメリカンフットボールの統括団体として、われわれはIFAF、USOPC(アメリカオリンピック・パラリンピック委員会)、NFLと密な連携を続け、現在と次の世代のためにこのスポーツを成長させる努力を追求していく」

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