TEケルシーとの“唯一無二の信頼関係”を存分に発揮するチーフスQBマホームズ
2023年10月27日(金) 09:39カンザスシティ・チーフスのクオーターバック(QB)パトリック・マホームズとタイトエンド(TE)トラビス・ケルシーが、2人の結びつきを強調するコマーシャルでさえも超えられないほど強い結束力を発揮している。
この2人は現地22日(日)に勝利した試合で、ターゲット13回中12回のパスを成功させ、179ヤード、タッチダウン1回を記録した。これに次ぐ成績を残したチーフスのパスキャッチャーはワイドレシーバー(WR)マルケス・バルデス・スカントリングで、キャッチ3回、84ヤード、タッチダウン1回をマークしている。
この2人を説明するのに“エリート”という表現はもはや控えめに感じられる。ケルシーをタイトエンドのリーダーボードのトップに返り咲かせたコンビには“レジェンド”という言葉の方がふさわしい。
水曜日、相手ディフェンスがもっと上手くケルシーをカバーできない理由を尋ねられたマホームズは「ディフェンスや守備コーディネーター(DC)は彼をカバーするためにベストを尽くしていると思う」と語り、「彼がトラビス・ケルシーである理由はそこにある。彼はマンカバーでもゾーンカバーでも、どんな状況でも自分がオープンになる方法を見つける。俺はただ彼がうちのチームにいてくれてうれしい」と続けた。
“なぜディフェンスはもっと上手くケルシーをカバーしないのか?”というのは面白い質問だ。というのも、当然ながらすべてのディフェンスがケルシーをゲームから排除したいと思っているからだ。しかし、ほとんどのディフェンスにそれができないのは、マホームズとケルシーが6シーズン以上をともに過ごして築いたつながりの証だと言えよう。
それはまた、日曜日にロサンゼルス・チャージャーズに31対17で勝利し、新たに最高潮を迎えたチーフス攻撃陣の産物でもある。この試合でチャージャーズは第4クオーターまでチーフスの連続ポゼッションを止める方法を見つけられなかった。
チーフスのヘッドコーチ(HC)アンディ・リードは「(オフェンシブ)ラインがいい仕事をしている」とコメント。
「レシーバーやタイトエンドとはいつも、頭の中で時計を思い浮かべることについて話している。トラブ(ケルシー)にはそれを維持する能力があって、オープンになるために必要なことをどのくらいできるのかを考えている。そして、パット(マホームズ)はそれに上手く合わせるのだ。彼らには素晴らしいつながりがあって、それが2人を特別な存在にしている。ディフェンスの立場からすると、1人の選手に多くの選手をつけようとしたら、他の選手が戦うことになるから、その面から見ると厳しいだろうね」
ケルシーのように、どうしても必要なときにゾーンカバレッジの弱点をつくことができる選手はいない。ケルシーはクオーターバックが成功率の低いパスを成功させるのを手助けするために、いつオープンになればいいかを熟知している。しかし、ケルシーは単に結果を出しているだけではなく、注目を集め、違いを生み出すためにパスキャッチ陣のメンバーにチャンスを与えてもいる。新人WRラシー・ライスはこの恩恵を受けており、チャージャーズ戦ではバルデス・スカントリングも活躍した。
さて、次にチーフスに立ち向かうのはデンバー・ブロンコスだ。驚くべきことに、ブロンコス守備陣は今季最初の対決でチーフスの攻撃をうまく制限していた。今週末、ブロンコス守備陣がマイルハイ・シティで前回と同じようなパフォーマンスを発揮するには、あらゆるリソースが必要になるだろう。
リードHCは「前に対決したときは2番(ブロンコスのコーナーバック/CBパトリック・サーテイン二世)が第3ダウンで彼に食らいついていた。彼らはトラブがどんな選手か知っていて、プランを練ってきていた。見ている人も少しは分かったかもしれないし、どうなのか分からないが、各チームはトラブに優秀な選手をつけたり、ダブルカバーしたりしてくる。彼とパットには唯一無二の信頼関係がある」と話している。
マホームズとケルシーは2人ともカントンに行く運命にあり、この調子であればチーフスはAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)の有力候補になりそうだ。毎週のように好成績を維持するのは難しいが、6勝1敗のチーフスはかなり順調に成績を伸ばしている。ブロンコスが日曜日にチーフスの勢いを弱めるかどうかに注目だ。
【RA】