コマンダースが2024年ドラフト3巡目指名権と引き換えにDEヤングを49ersにトレード
2023年11月01日(水) 11:253連敗中のサンフランシスコ・49ersは立て直しを図っているのではない――補強をしている。
現地10月31日(火)、49ersがワシントン・コマンダースとのトレードで2024年ドラフト3巡目指名権と引き換えに、2020年ディフェンス部門年間最優秀新人賞(DROY)を受賞したディフェンシブエンド(DE)チェイス・ヤングを獲得すると『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが情報筋の話をもとに報じた。
49ersのジェネラルマネジャー(GM)ジョン・リンチは2年連続で期限前の大型トレードに成功している。昨シーズンに獲得したランニングバック(RB)クリスチャン・マカフリーは、チームに大きな恩恵をもたらした。49ersはヤングを獲得することで同じような幸運が舞い込むことを期待している。
コマンダースにとってヤングのトレードは、火曜日にディフェンシブフロント――長い間、チームの強みと見なされてきた――から実現した2つ目の大きな取引であり、損失となっている。火曜日、コマンダースはすでにDEモンテス・スウェットをドラフト2巡目指名権と引き換えにシカゴ・ベアーズにトレードしていた。より価値のあるヤングがより安価で取引されたことには議論の余地があるかもしれないが、リンチGMはそれを実現させている。
49ersのスター選手ぞろいのオフェンスにマカフリーが加わることによって得られる展望に歓喜したのと同じように、49ersファンは今回もヤングがどれほど49ersのディフェンシブフロントを強化するかに期待することができるはずだ。2020年NFLドラフト全体2位指名を受けたヤングは、2019年ドラフト全体2位指名を受けたニック・ボサの逆サイドに並ぶことになるだろう。それはほんの数年前にファンタジーフットボールで見られた光景かもしれない。オハイオ州立大学出身の2人は今、再会を果たしている。フロントにはノーズタックル(NT)ジャボン・ハーグレイブやDEアリク・アームステッドもおり、このところ苦戦しているとはいえトータルディフェンスで5位につけている49ers守備陣を補完している。
ボサのサック数はわずか3回だ。しかし、41回のクオーターバック(QB)プレッシャー(『Next Gen Stats/ネクスト・ジェン・スタッツ』によるとNFL内4位)を記録していることからも分かるように、ボサが試合に影響を与えていることに変わりはない。とはいえ、49ersはシーズン第8週に、シンシナティ・ベンガルズに今季最多の31得点を許した。
シーズン開幕から5勝0敗と快進撃を続けてきたスーパーボウル出場候補の49ersが、現在は3連敗を喫するという苦境に立たされている。今回の動きは49ersの望みが何も変わっていないことの表れだ。彼らはスーパーボウル制覇を望み、今季はヤングがそれを手助けしてくれることを期待している。
ヤングは大学卒業後、サック7.5回、フォースドファンブル4回を記録し、ボサの1年後にDROYに輝くなどして期待に応えた。しかしながら、2021年から2022年にかけてはケガに悩まされ、結果としてコマンダースはヤングの5年目オプションを拒否している。それに対してヤングは今季、サック5回、QBプレッシャー40回、タックルフォーロス6回、QBヒット9回と、センセーショナルな活躍を見せている。
ヤングは新人契約の最終年を迎えているが、今のところそれは49ersにとって問題ではない。
新オーナーのもとで1年目を迎えているコマンダースは確実に大改革を進めている。一方で、49ersは最近の低迷を気にすることなく、依然として最も高い目標を掲げていることを明らかにした。
【RA】