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ジェッツからオファーを辞退された後にラムズと契約したQBウェンツ

2023年11月13日(月) 15:10

カーソン・ウェンツ【AP Photo/Jed Jacobsohn】

ニューヨーク・ジェッツは先発クオーターバック(QB)ザック・ウィルソンが苦戦を強いられていても、オフェンスの問題はクオーターバック以外にもあると何度も主張して彼に寄り添ってきた。

ヘッドコーチ(HC)ロバート・サラーは先週にも「彼にすべてを押しつけるのは怠慢だ」と述べ、「全体的に共同でつくりあげるものだ」と述べている。

ジェッツ幹部は舞台裏でもウィルソンに味方していた。

ジェッツのオフェンスは現地11月6日(月)に27対6で敗れたロサンゼルス・チャージャーズ戦で不甲斐ない姿を見せていた。そのジェッツに対して、フリーエージェント(FA)だったQBカーソン・ウェンツの陣営は、ロサンゼルス・ラムズとの契約が7日(火)にまとまる前にコンタクトをとっていたと関係者は話している。

情報筋によれば、ジェッツがシーズン第1週にアキレス腱を断裂したアーロン・ロジャースを失って以来、ウェンツはフリーエージェントのクオーターバックとしてジェッツの獲得候補になっていたとのこと。チームがウィルソンへの信頼を失った場合、先発のオプションとしてウェンツと契約する可能性があるという見立てだった。

フィラデルフィア・イーグルス、インディアナポリス・コルツ、ワシントン・コマンダースで先発を務めた経験を持つウェンツにとって、有意義な出番を得られる可能性が最も高い組織との契約を望むことは理にかなっていたと言えよう。さらに、ウェンツがイーグルスでキャリアを開始した際にそこで幹部を務めていたことから、ジェッツのジェネラルマネジャー(GM)ジョー・ダグラスはウェンツのことをよく知っている。ウェンツが契約するために必要なのは、ジェッツがゴーサインを出すことだけだったはずだ。

しかし、ジェッツは火曜日にウィルソンに対する信頼を改めて表明し、ウェンツにオファーを出すことはなかったと情報筋は明かしている。

ラムズからマシュー・スタッフォードのバックアップとしての契約を提示され、ラムズがその答えを求めていた中で、ウェンツは決断を下した。

情報筋によれば、ウェンツは53名のロースターに入るべく、15万ドル(約2,276万円)のサインボーナスが含まれ、トータルのキャッシュバリューが73万2,500ドル(約1億1,116万円)となる116万5,000ドル(約1億7,679万円)の契約を締結したという。ベテランサラリーベネフィット契約であることから、サラリーキャップには62万ドル(約9,409万円)しかカウントされない。

ウェンツにとって、ラムズには好ましい点が多い。ウェンツがヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイの指導を受け、昨年のベイカー・メイフィールドのようにキャリアを復活させることが期待されている。ラムズは2022年12月に、ウェイバーにかけられていたメイフィールドをクレームし、5試合に出場させた。そして、メイフィールドはこのオフシーズンにタンパベイ・バッカニアーズと契約している。

ウェンツは来年にスタッフォードのバックアップになれるほどの印象を残せるだろうか? その可能性はある。スタッフォードが今オフシーズンに、自身の将来についてどのような決断を下すかは誰にも分からない。今シーズンに向けては、負傷しなければあと2年はプレーすると考えられていた。

水曜日に正式なものとなった契約により、ラムズのバックアップQBとなったウェンツは、橋渡し役としてスターターとなる可能性もある。

【RA】