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ブロンコス戦を受けてオフェンスを立て直す可能性について言及したビルズQBアレン

2023年11月15日(水) 13:03

バッファロー・ビルズのジョシュ・アレン【AP Photo/Darron Cummings】

現地13日(月)夜、デンバー・ブロンコスのキッカー(K)ウィル・ルッツが決勝点を挙げる2度目のチャンスで蹴り上げたボールがアップライトの間を通ってニューヨーク州北部の夜を突き抜けたときに、バッファロー・ビルズは時間切れとなった。

マンデーナイトでブロンコスに24対22で敗れたビルズのシーズンも時間切れになったのだろうか。

ビルズ攻撃陣はブロンコス戦で4回のターンオーバーを喫し、6試合連続で25点以下となったことでさらに勢いを失っている。また、クオーターバック(QB)ジョシュ・アレン率いる攻撃陣がそうした状況を変える時間はもうないのではないかという懸念も高まっている状態だ。

オフェンスの好転を実現できるとまだ信じているかと質問されたアレンは「まだ自信はある」と答え、「でも、時間が刻一刻と迫っていて、危機感を持たなければならなくなっているのは隠すまでもないことだ」と続けた。

アレンは攻撃陣の立て直し能力に対する自信度を尋ねられたが、彼の答えは、ポストシーズンの展望に関する答えと同じものだったのかもしれない。

シーズン開幕前にスーパーボウル優勝候補の一角と目されていたビルズは、3勝1敗でシーズンをスタート。その間、強力なビルズ攻撃陣は試合平均34.8点を獲得していた。しかし、シーズン第5週にジャクソンビル・ジャガーズに25対20で敗れて以来、ビルズは2勝4敗となっており、その間の試合平均得点はわずか20.5点となっている。

オフェンスが低迷するにつれ、チームのポストシーズンへの期待感も低下している。ブロンコスに敗れて5勝5敗となっているビルズは、非常に厳しいAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)において第10シードの位置につけている状態だ。

ギブアウェイ数(18回)でNFL内2位タイとなっているビルズにとっては、ターンオーバーが最大の問題となっている。リーグで最多となる11回のインターセプトと14回のトータルギブアウェイを喫しているアレンは、NFLの中でも最悪クラスの元凶になっていると言えよう。月曜日にビルズが喫した4回のターンオーバーのうち、3回(インターセプト2回、ファンブルロスト1回)はアレンが原因だった。

ヘッドコーチ(HC)ショーン・マクダーモットは試合後に「ターンオーバーを4回も喫してはならない。以上だ」と述べている。

アレンはブロンコス戦の第2クオーターにタッチダウンパスを通し、第4クオーターにはタッチダウンランで逆転に成功するなど、いつものように熱いプレーを見せた一方で冷めたプレーも見せた。しかし、最近は後者のプレーが多くなり、問題となっている。

マクダーモットHCは「彼は良いプレーをするときもあれば、そうでないときもあると思っている。ターンオーバーを喫してはならない。だから、私たちはそれを解決しなければならない」とコメント。

4回のターンオーバーはあったものの、アレンが試合終了まで残り1分55秒の時点で6ヤードのタッチダウンランを決めたおかげで、ビルズはこの試合で初めて逆転に成功。そのまま逃げ切って勝利をつかむかと思われた。

しかしながら、最終的にブロンコスが勝利を決めたドライブで、ビルズは致命的なペナルティを2回科されている。

まずは試合終了まで残り35秒、第3ダウン残り10ヤードの場面で、コーナーバック(CB)タロン・ジョンソンにパスインターフェアランスの判定が下され、ブロンコスが28ヤード前進することになった。ビルズがタイムアウトを2回とり、ブロンコスがニールダウンを3回実行した後、ブロンコスはルッツに決勝フィールドゴールを決めさせるべく、急いでフィールドに集合。そこでルッツは失敗したが、そのときビルズの選手が12名フィールドに出ていた。

そうした失敗は「許しがたいことだ」とマクダーモットHCは述べている。

2度目のチャンスを得たルッツは、フィールドゴールを決めた。

アレンは試合後の心境について「最悪だ。そもそもああいう状態になるべきじゃなかった。悪いフットボールが多かった」と語っている。

繰り返しになるが、アレンはビルズのここ6試合のことについて話しているのかもしれない。その間にビルズは勝率.500以下のチームに2敗している。

攻撃コーディネーター(OC)ケン・ドーシーに対する自信について質問されたマクダーモットHCは、まだ「自信はあるが、それと同時に私たちはもっと良くなれると信じている」と答えていた。しかし、ビルズはそれから間もなくしてドーシーを解雇する決断を下している。

アレンは自分自身とチーム全体に対する自信を持ち続けているようだ。

自信のほどはどうかと問われたアレンは「まだ高い。繰り返しになるけど、前にも経験したことがあるし、自分たちならできると分かっている。やるかやらないかの問題だ」と返答。

この発言後、アレンは不快感をあらわにしながら席を立ち、会見を終えた。

バッファローではフラストレーションが高まり、時間が刻々と過ぎている。

【RA】