ニュース

OCブラウンに譲ったプレーコールの権限を再び引き継ぐパンサーズHCライク

2023年11月16日(木) 11:13


カロライナ・パンサーズのフランク・ライクHC【AP Photo/Nell Redmond】

カロライナ・パンサーズのヘッドコーチ(HC)フランク・ライクがプレーコールの権限を攻撃コーディネーター(OC)トーマス・ブラウンに委ねてから3試合たった今、HCはその責任を再び引き受けることにしている。

ライクHCは記者団に対し、現地19日(日)に実施される予定のダラス・カウボーイズ戦から、再び攻撃のプレーコールを行うと語った。ベテランコーチであるライクは、この動きはブラウンOCをとがめるものではないと述べている。

ライクHCは水曜日に「私が今の立場にあるのは、長年攻撃コーディネーターとプレーコーラーとして成功してきたからだ」とコメントし、次のように続けている。

「残すところ8試合となったが、オフェンスが次のステップに進めるように私ができることをやり尽くし、持てる力をすべて発揮したい。これからも共同作業が続くだろう。トーマスはこれからもオフェンスを動かし、インストールミーティング、ゲームプランを仕切っていることに変わりはない。彼が中心にあることに変わりはないよ。彼とはこれまでと同じように一緒に仕事をする。トーマスを誰よりも信頼しているし、彼のおかげで私はより良いコーチに、そして、より良い人間になった。これはそういうことじゃない。チームのことなんだ。私たち全員がこの先の8試合で役立つと思う役割を果たすということだ」

今季0勝6敗でスタートしたパンサーズは、シーズン第7週のバイウィーク中にブラウンにプレーコールを託した。パンサーズは第8週に今シーズン唯一の勝利を収めたものの、攻撃は依然として苦戦を強いられている。過去3試合でのパンサーズの得点はそれぞれ15点、13点、13点にとどまった。

「これはトーマスの長期的なキャリアにはほとんど影響はないだろう。彼はコーチとしても人間としてもあまりに優れている」とライクHCはブラウンOCについて言及している。

ドラフト全体1位指名のクオーターバック(QB)ブライス・ヤングはブロッキングが不安定であり、相手ディフェンダーを引き離すことができるターゲットが少ないために苦しんでいる。これまで8試合に先発しているルーキーのヤングは、33人の有資格クオーターバックの中で1回あたりのパスヤードは最下位(5.4)、パサーレーティングは29位(75.9)、パス成功率は25位(62.8)、タッチダウンとインターセプトの比率は25位タイ(8回と7回)となっている。

パンサーズの攻撃はシーズンを通して停滞しており、若手クオーターバックであるヤングを支えるラン攻撃の欠如が目立つ。特にヤングはその過程でフットワークの問題などの悪い癖を身につけてしまい、苦しい戦いをさらに悪化させている。

プレーコールの見直しには大きな変更はなく、オフェンスの10%程度しか変わらない可能性があり、そのプロセスは引き続き共同作業となるだろうとライクHCは主張。

若いクオーターバックを擁するチームでプレーコールの権限が行き来している様子は、パンサーズ就任1年目のライクHCがプレッシャーにさらされていることを物語っている。1勝8敗のパンサーズはNFLで最下位の成績となっているが、ドラフト1位指名権はヤングのドラフトのためにトレードしたため、もう持っていない。

【KO】