NFLがサーフェイスの安全性と一貫性をさらに向上させるためのクラウドソーシングによる挑戦を発表
2023年11月17日(金) 13:19現地16日(木)、NFLはフィールドのサーフェイスの一貫性を向上させ、選手にとってより安全なものにするためのイノベーションを加速させることを目的とし、クラウドソーシングによる新たな挑戦として“HealthTECH Challenge I(ヘルステック・チャレンジI)”を発表した。
『Football Research, Inc.(フットボール・リサーチ/FRI)』とデューク大学の生体医工学学科(デュークBME)とパートナーシップを組んで開催されるこの取り組みでは、天然および人工のサーフェイスの安全性に関するアイディアを募集する。一例として以下の分野が挙げられている。
• 新しい、あるいは改良されたフィールドメンテナンスの技術
• サーフェイスの全体的な部分、および経時的な部分のいずれかはたは双方におけるばらつきを低減する設備
• NFLスタジアムの天然芝サーフェイスを長持ちさせる方法
• 選手のトラクションを向上させることができる人工芝に施す処理や加工
• スポーツイベント以外の時にサーフェイスを保護する設備
• フィールド使用状況のモニタリング技術
ヘルステック・チャレンジIは、サーフェイスの安全性と一貫性をさらに向上させるアイディアを提出した応募者に最高10万ドル(約1,506万円)を提供するという。資金援助の対象に選ばれたプロジェクトを提出した個人またはグループには、専門家からなるサポートチームの協力を得て、コンセプトや完成品の制作計画をさらに練り上げる機会が与えられる。
このチャレンジはすでに競技用のサーフェイスを専門としている企業に加え、学術機関、デザイン会社、その他エンジニアリング、先進製造業、材料科学を専門とする団体の代表者など、サーフェイス業界以外の企業や新しいベンチャー企業からの応募も受け付けている。
スケジュールの詳細は以下の通り。
• 2023年11月16日~2024年2月20日: 応募受付期間
• 2024年3月から4月: デューク大学BMEおよびデューク大学BMEとFRIが共同で設立した専門家審査委員会による審査
• 2024年4月 :ファイナリストの選考および応募内容の口頭による発表の締め切り
• 2024年5月:最終選考
• 2024年5月から2025年5月: 資金援助期間
詳しい募集要項はこちら(リンク先は英語のみ)に掲載中。
選手たちの健康と安全の革新を管理する部門のシニアバイスプレジデントを務めるジェニファー・ラングトンは次のようにコメントしている。
「このチャレンジの目標はNFLの選手たちのために一貫性があり安全で、可能な限り最高のサーフェイスを作るという私たちの継続的な努力を補完するために、斬新で創造的なアイディアを生み出すこと。今回のようなクラウドソーシングによるチャレンジは幅広い専門知識を活用し、フィールドでプレーする選手にとってより安全なゲームを実現するまたとない機会です」
NFLのフィールドディレクターであるニック・パパスは「NFLのサーフェイスのように複雑なテーマであればあるほど、このユニークなチャレンジがイノベーションを生み、リーグ全体、そしてスポーツ全体のサーフェイスの改善に向けた新たな視点と解決策を提示することになると信じている」と述べている。
ヘルステック・チャレンジIは頭部や下肢の保護、材料科学、運動学的な測定などの分野における理解を深め、解決策を推進することを目的とした一連の革新的なチャレンジであるヘルステック・チャレンジ――以前は“HeadHealthTECH Challenges(ヘッドヘルステック・チャレンジ)”として知られていた――の取り組みの一環として位置付けられている。
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